パーキンソン病診断の進歩

脳神経内科

科長 荒若 繁樹(あらわか しげき)

パーキンソン病の診断

図1 ダットスキャン検査。
正常(左)。パーキンソン病では右側優位に減少(右)

パーキンソン病は脳神経内科の代表的な病気です。安静時振戦といった特徴から診断しますが、脳神経内科専門医でも診断正答率は80%程度とされています。この状況を画像診断が変えています。

核医学検査の進歩

例えば、薬剤性パーキンソン症候群が疑われる場合、脳のドパミン神経細胞を評価するダットスキャンが有用です(図1)。パーキンソン病と違いドパミン神経細胞が保たれていることが明瞭にわかり、薬剤中止による症状の改善が期待できます。しかし、薬剤を中止しても改善が軽微のことがあります。この場合、ダットスキャンで潜在的なパーキンソン病を見出すことができます。また、多系統萎縮症といった治療効果の乏しい疾患の鑑別にMIBG心筋シンチが有用です。

適切な治療の提供を目指して

当科では、診察と画像所見から総合的に診断し、薬剤を選択しております。診断に迷われる、治療で困られているケースがありましたらご相談ください。ご紹介の際には、本院医療連携室にてご予約ください。専門的な立場から皆様のお役に立てることを願っております。

受診について

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