センターについて

ごあいさつ

化学療法センター長がん治療には外科治療、放射線治療、がん薬物療法と緩和ケアなどがあり、外科治療以外のほとんどの治療が外来で実施可能です。大阪医科薬科大学病院では 多くのがん薬物療法を外来化学療法センターで実施しております。外来でがん薬物療法を行うことの目的は、仕事、通学や家族生活を送りながら治療を継続し、生活の質(quality of life, QOL)を維持することです。

がん薬物療法には、化学療法、分子標的療法、がん免疫療法やホルモン療法などが含まれますが、がん免疫療法など新しい治療法の確立に伴い、当センターで扱う治療方法も増えつつあります。外来化学療法稼働レジメン(抗がん剤、輸液、吐き気止めなどの投与に関する時系列的な治療計画)数は168種類(2019年度)と多く、新規治療開発のための治験も積極的に行っています。

がんゲノムに関しても必要に応じて次世代シークエンスを用いた遺伝子パネルによるクリニカルシーケンス検査を導入しました。産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業「SCRUM-Japan GI-SCREEN」にも参加し 消化器がんを中心に 末梢血を用いたリキッドバイオプシーによる遺伝子解析にも対応し、これらのシークエンス検査結果から、個々の患者さんに適した「より効果的」かつ「より副作用がない」治療方針を提供しています。

外来化学療法センターは2006年4月設立後、利用患者数の増加により2010年に24床に拡張しました。その後も利用患者数は年々増加し2021年度の利用患者数は10000人を超え(11,974人)、今後さらに増床予定です。

医師、看護師、薬剤師、クラーク、がん相談支援センター、臨床研究センターが一体となったチーム医療を目指して、インフォームド・コンセント、副作用情報とその対策、患者さんの抗がん剤に関する治療費説明などに取り組むほか、 緩和ケアチーム、NSTな どと連携して患者さんの支援に努めております。また、がん診療連携拠点病院(厚生労働省認定)やがんゲノム連携病院、がんプロフェッショナル基盤推進プラン (文部科学省認定)の研修施設として、チーム医療型がん薬物療法研修を定期的に開催しています。