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肝臓病の基礎知識

C型肝炎

C型肝炎は肝炎症状を起こしにくいため、放置されることが多い疾患です!

放置すると肝硬変や肝癌になる可能性があります!

早めの精密検査を受けましょう!

肝癌の死因の多くは肝炎(B型、C型)が影響しています

病態

C型肝炎は、血液や体液を介してC型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで起こります。 HCVが肝臓の細胞内に入り込み増殖し、その感染した細胞を自分の体の免疫が排除することにより、 肝炎が起こります。進展すると肝硬変や肝細胞癌の原因となります。 C型肝炎ウイルスは慢性肝炎を発症するリスクがあり、症状としては全身倦怠感、食欲不振、 嘔気、嘔吐、褐色尿、黄疸、腹水、意識障害などが出現します。初期の肝炎ではほとんど自覚症状はありません。 そのため、ほとんどの患者は検診時のHCV抗体による発見されることが多いです。 また、肝臓の機能は正常であっても、C型肝炎に感染していることもあります。

感染経路

血液を介して感染します
・長期にわたる血液透析
・出血を伴う民間療法
・輸血(1992年以前)
・剃刀や歯ブラシの共有
・針治療、脱毛、ひげ剃り、歯ブラシやピアッサーなど器具の使いまわし
・性行為(感染はまれですが、感染していないと断言はできません)

治療

C型肝炎の治療はウイルスを排除し感染からの治癒を目指します。またそのことにより肝炎の進行を抑えることが可能です。

治療薬として現在はインターフェロンフリー治療(インターフェロンではない内服治療)が主になります。 その治療によりおおよそ90%以上の患者が治癒に至ります。

感染防止のための日常生活上の注意点

◎C型肝炎ウイルスに感染することを避けるためには、感染している人の血液になるべく接触しないことが重要です。
・他の人の血液に触る機会がある場合はゴム手袋を着用する
・入れ墨やピアス開ける際は清潔な器具であることを確認する(器具の使いまわしをしない)
・歯ブラシ、カミソリなど他人の使用したものを使用しない(共有しない) など
・不特定多数の相手との性行為にはコンドームを使用する

◎感染する可能性のない行為として
・日常会話
・食事
・握手
・血液や体液が付いていない
・生活用具、食器、トイレ、お風呂の共有

まとめ

C型肝炎ウイルスは長期的に感染するため、症状に気付きにくい、気付いた時には病状が進行していることもあります。 そのため、感染経路に1つでも当てはまる方は、早めに医療機関へ受診することをおすすめします。