肝細胞癌
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、肝細胞がんになっても初期には自覚症状がほとんどありません。
健康診断などで肝機能の異常や肝炎ウイルスの感染などを指摘されたときには、
まずは身近な医療機関を受診しましょう。
肝臓がんと診断された人の多くは、ウイルス性肝炎やお酒、
生活習慣病など何らかの背景因子が影響していると考えられています。
肝臓には大きな力の貯えがあるので、肝細胞がんができても初期であれば肝臓の機能は保たれると考えられ、
初期の肝細胞がんはほとんど症状がありません。そのことから、肝臓は“沈黙の臓器”と呼ばれています。
肝細胞がんが進行すると、腹痛、背部痛、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)、
むくみ、腹水(お腹が張る)、食欲不振、 体重減少などが認められます。
肝細胞がんに対する治療には、肝移植、外科的肝切除、内科的局所療法、肝動脈化学塞栓療法(TACE)、薬物療法があります。 肝細胞がんは、慢性肝炎や肝硬変などによる肝機能障害を伴っていることが多いため、 現在の肝機能やがんの進行度などを考慮して、治療方針が慎重に決められます。
肝細胞がんは、病状が進行すると肺・リンパ節・副腎・脳・骨などに転移することがあります。
進行や再発を早期に発見するためにも、症状がなくても定期的に診察を受け、以下の注意点を守り、
規則正しい生活をこころがけましょう。
①栄養バランスの良い食事をとりましょう。
むくみや腹水がある場合は、塩分を控えめにする必要があります。また、抗がん剤治療を受けた後は、
吐き気や食欲不振などの症状が続くことがあります。それらを軽くするお薬もありますので、早めに医師に相談しましょう。
②飲酒は避けましょう
肝機能が悪化しますので、飲酒は避けてください。
③規則正しい生活・適度な運動を心がけましょう
適度な運動は代謝や免疫機能を高め、体力の維持に繋がります。また、気分転換にも
なるため、無理のない範囲で身体を動かすよう意識しましょう。
外科的手術後はしばらく安静が必要になることが多いですが、
少しずつ医師の指示に従って体を動かし体力を戻していくことも大切です。
④性生活について
がんの治療が生殖機能(妊娠や出産に必要な機能のこと)に影響することによって
不妊になる場合があります。病状やどのような治療を行うかによって影響は異なる
ため、医師から治療前には十分に説明を受けましょう。
① 禁煙
② バランスのよい食事
③ 適度な運動
④ 規則正しい生活
⑤ 肝臓に悪影響を及ぼすストレスの発散、リラックス
⑥ 風邪などの感染症予防(手洗い、マスク、うがい)
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるように、初期には症状がほとんどありません。
何か症状を自覚した場合や肝機能障害を指摘された場合には早めに医療機関を受診しましょう。
肝細胞がんは、慢性肝炎の状態が持続・進行していった結果、肝硬変に移行しy、
肝細胞がんを発症するという段階を経ていくことが一般的といわれており、
何も問題のない正常な肝臓から肝細胞がんができることは稀であるといわれています。
つまり、肝細胞がんと診断された時には、何らかの肝機能障害も併せて起こっていることが多いということになります。
肝細胞がんの治療を行う上で、腫瘍でない部分の肝臓の状態に十分注意を払いながら進めていくことが重要になります。