皮膚科

患者さんへ

ひと口に皮膚疾患と言いましても、湿疹、じんましん、水虫等の一般的な皮膚病から、アトピー性皮膚炎や乾癬など慢性難治性で時に重症化するもの、皮膚がん、重症薬疹や重症感染症など生命に関わる皮膚疾患、アザ、シミ等皮膚の美容に関わるものまで様々です。皮膚の病気はやはり正確な診断、原因の精査、早期治療が大切です。皮膚疾患は体の表面にあり、目に見えるだけに、早期発見が比較的容易です。「皮膚は内臓をうつす鑑(かがみ)」と言われるように皮膚の病気から、重篤な内科疾患が発見されることもあります。

最近では皮膚がん患者さんも増加しています。皮膚に異常やトラブルが生じた際にはすぐにかかりつけ医を受診していただき、手術が必要な症例、重症・難治症例、診断不能症例、悪性が疑われる症例などに該当するようでしたら、紹介状をご持参の上、本院皮膚科を受診してください。ガイドラインに沿った標準的な治療法を基本として、患者さんがご自身の疾患と病態をしっかり理解しながら治療に取り組んで頂くことが出来るように、十分な説明を行うことを常に心がけています。

当科の特色

  1. 皮膚悪性腫瘍に対する手術療法、化学療法、免疫療法、放射線療法
  2. 皮膚良性腫瘍に対する手術療法
  3. アトピー性皮膚炎に対する原因検索と治療
  4. 重症乾癬、重症アトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤、JAK阻害薬を用いた治療
  5. 全身照射型・ターゲット型紫外線照射器を用いた慢性皮膚疾患に対する光線療法(ナローバンドUVB、エキシマライト、UVA1)
  6. 難治性じんましんを含む、皮膚アレルギー疾患の確定診断、原因検索
  7. 特発性後天性全身性(部分性)無汗症の診断と治療
  8. 悪性脱毛症に対する局所免疫療法、ステロイドパルス療法
  9. 光線過敏症の確定診断、色素性乾皮症・コケイン症候群の分子細胞診断
  10. 母斑(太田母斑・異所性蒙古斑等)、血管病変(単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張等)、皮膚良性腫瘍(脂漏性角化症、色素性母斑、汗管腫、黄色腫等)に対する各種レーザー治療
  11. 遺伝性血管性浮腫の救急対応
  12. しみに対するアンチエイジングレーザー治療(自費診療)
  13. 遺伝性皮膚疾患の遺伝相談、遺伝カウンセリング(自費診療)
  14. 巻き爪矯正(自費診療)
  15. 顔面に皮膚症状のある白斑、アトピー性皮膚炎、膠原病等、顔面神経麻痺による顔の変形等に対するメイクセラピー外来(自費診療)

主な対象疾患

  • 皮膚がんには基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫、乳房外パジェット病や血管肉腫など多くの種類があります。日光角化症と呼ばれる前癌病変では外用で完治可能です。一方で進行例では切除しても再発、全身転移により予後不良のことがあり、化学療法や放射線療法も必要になります。皮膚がんの治療は早期発見、早期対応がきわめて重要です。
  • 皮膚バリア機能の体質的な低下により皮膚にアレルギーが生じやすくなって、全身に痒みの強い湿疹が生じる疾患です。近年、慢性、難治性の成人例が増加していますが、IL-4/13受容体抗体製剤やJAK阻害薬の出現で重症例であっても皮疹のコントロールが可能になり多くの重症患者さんのQOLが向上しています。
  • 免疫機能の乱れで発症する慢性再発性炎症性皮膚疾患で、銀白色のふけのような粉が付着した赤い斑点が全身に生じるのが特徴です。患者さんの約9割は皮膚症状のみですが(尋常性乾癬)、1割程度の患者さんは皮膚症状以外に関節の痛みを伴います(乾癬性関節炎)。現在11種類ある生物学的製剤の使用で重症例、関節炎合併例でも対応できるようになりました。
  • 薬剤(内服、注射、吸入、座薬)が体内に入り、その後に発疹を生じるものです。麻疹型と呼ばれる全身に赤い斑点が生じるタイプが多いですが、重症型や肝障害など全身症状を伴うもの(TEN型、スティーブンス・ジョンソン症候群、DIHS、アナフィラキシー)もあります。入院加療をしないと生命にかかわることもあります。

その他の疾患・症状

  • 母斑(アザ)のレーザー治療
  • 光線過敏症(色素性乾皮症、コケイン症候群の遺伝学的検査含む)
  • 遺伝性皮膚疾患(遺伝性血管性浮腫の救急対応含む)
  • 難治性じんましん(コリン性じんましんを含む)
  • 入院加療が必要な重症の自己免疫性水疱症、皮膚細菌感染症(蜂窩織炎など)、皮膚ウィルス感染症(帯状疱疹、単純ヘルペスなど)

主な検査

直接顕微鏡検査(真菌、疥癬等) / ツァンクテスト / ダーマスコピー / プリックテスト・スクラッチテスト / パッチテスト / 発汗テスト / 光パッチテスト・光線照射試験・光線誘発試験 / 皮膚組織試験採取(皮膚生検) / 皮膚超音波検査 / 遺伝学的検査(色素性乾皮症、コケイン症候群など)

臨床指標

  1. 皮膚科

    項目 実績 単位
    手術件数 664
    手術件数(皮膚生検術) 480
    アトピー性皮膚炎患者数 90
    帯状疱疹患者数 75
    紫外線療法件数 2,979
    巻き爪矯正術 73
    レーザー治療件数 214
  2. 皮膚科

    項目 実績 単位
    手術件数 604
    手術件数(皮膚生検術) 431
    アトピー性皮膚炎患者数 87
    帯状疱疹患者数 57
    紫外線療法件数 3,243
    巻き爪矯正術 61
    レーザー治療件数 238
  3. 皮膚科

    項目 実績 単位
    手術件数 600
    手術件数(皮膚生検術) 397
    アトピー性皮膚炎患者数 114
    帯状疱疹患者数 57
    紫外線療法件数 2,928
    巻き爪矯正術 76
    レーザー治療件数 30

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関連ページ・サイト

施設認定

  • 日本皮膚科学会認定研修施設
  • UCARE(国際蕁麻疹診療センター)
  • ACARE(国際血管性浮腫診療センター)


       

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