11月は、子宮頸がん予防啓発月間です
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トピックス
近年、治療開始前に口腔衛生管理を適切に行うことで、手術後の誤嚥性肺炎や口腔粘膜炎などの合併症が軽減することが認知されてきました。2012年からはがん患者や心臓血管外科手術前の口腔ケアが周術期口腔機能管理として保険収載されました。口腔内細菌が感染性心内膜炎、動脈硬化、糖尿病、関節リウマチの発症や治療抵抗性に関与することが明らかになり、本院ではほぼ全診療科からの口腔ケア患者さんの紹介があり、国内でもトップクラスの「口腔ケア実施患者数」に対応しています。
ご紹介いただいた患者さんの観血的処置、とくに顎骨切除を伴う難易度の高い口腔外科手術を手術棟20室で実施しています。顎の骨に深く埋まった智歯(親知らず)や顎骨嚢胞の摘出、骨移植や歯科インプラント埋入を月から金曜日まで1日10症例を連日行っており、完全個室で常にモニターでバイタルサインを監視しながら安全な医療提供を心がけています。
2017年に採択されたAMED(日本医療研究開発機構)事業から当教室が企業と開発・実用化したフルカスタム再建プレートが2022年5月23日に薬事承認を受け保険収載されました。腫瘍、外傷、炎症で顎骨を切除した患者さんの切除前CTをもとに固有のプレートを作製し、顎再建に使用する技術です。承認から国内では150例以上の患者さんに使用され、手術時間短縮や術後咬合機能向上に高い効果が報告されています。今後はこのプレートに抗菌力などを付与し、より高度な医療技術開発に努めたいと思います。