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令和6年度 大阪医科薬科大学病院 医療の質指標

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率


肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
2,454 2,129 86.80%
 

術後に安静臥床が長くなった場合に注意しなければならない術後合併症の一つです。当院では、肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドラインに準じて、リスク分類が中リスク以上の場合には、弾性ストッキングの着用、間欠的空気圧迫法、抗凝固療法の単独あるいは併用しつつ、肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の予防を行っております。

血液培養2セット実施率


血液培養オーダー日数(分母) 血液オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
3,029 2,524 83.33%
 

広域抗菌薬使用時には、投与開始前に血液培養を行うことが重要です。血液培養は1セットのみの場合、偽陽性による過剰治療の恐れがあるため、2セット以上の採取が推奨されています。1セット採取が原則になる小児患者を除くと、2セット実施率は95%を越えています。
※本院は特定機能病院であり、令和6年10月より集計が可能となったため、令和6年10月1日から令和7年5月31日の期間で集計しています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率


広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
1,795 1,497 83.4%
 

広域抗菌薬投与前に培養検査を実施することで起因菌を明確にし、結果に基づきより狭域な抗菌薬へ適正に切り替えることが可能となります。これにより薬剤耐性菌の出現抑制が期待されます。
※本院は特定機能病院であり、令和6年10月より集計が可能となったため、令和6年10月1日から令和7年5月31日の期間で集計しています。

転倒・転落発生率


退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数(分子) 転倒・転落発生率
245,739 300  1.22‰(パーミル)

転倒転落の発生件数を把握し、傷害の有無や程度を分析することで、原因の特定、予防策の実施、リスクの低減につなげます。
本院では、 転倒転落防止アルゴリズムを用いた患者の転倒リスク評価、及びそのリスクに応じた対策を講じており、医療改善委員会内に転倒・転落ワーキンググループを立上げて、患者さんが安全な入院生活が過ごせるよう、転倒転落防止のための様々な活動を行っています。

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率


退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント影響度
分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
 ー

転倒転落の発生件数を把握し、傷害の有無や程度を分析することで、原因の特定、予防策の実施、リスクの低減につなげます。
本院では、 転倒転落防止アルゴリズムを用いた患者の転倒リスク評価、及びそのリスクに応じた対策を講じており、医療改善委員会内に転倒・転落ワーキンググループを立上げて、患者さんが安全な入院生活が過ごせるよう、転倒転落防止のための様々な活動を行っています。
本院における期間中の影響度レベル3b以上の転倒転落件数は、10件未満(小さい値)であり、良好な結果となっております。
※10件未満の場合、ー(ハイフン)で表示

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率


全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
4,973  4,717  94.85%

現在、細菌感染を起こしていないが、手術後の感染をできるだけ防ぐために、抗菌薬をあらかじめ投与することを予防的抗菌薬投与といいます。手術開始直前に抗菌薬を点滴投与することにより、手術後の感染を抑えることが期待されています。

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率


退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
240,699 77 0.03%

褥瘡は患者の QOL(生活の質) の低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。本院では、医師、皮膚・排泄認定看護師、薬剤師、管理栄養士などの多職種で回診を実施し、治療方法やケアについて現場と情報共有して褥瘡予防対策を行っています。

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合


65歳以上の退院患者数(分母) 分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
11,688 4,784 40.93%

低栄養は、治療や回復を妨げる大きな要因になります。早期に低栄養リスクを評価し適切に介入することで、入院期間の短縮や、退院後の生活の改善につながります。

身体的拘束の実施率


退院患者の在院日数の総和(分母) 分母のうち、身体的拘束日数の総和(分子) 身体的拘束の実施率
245,739 11,622 4.70%

身体的拘束は、制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害を発生させる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでの間のやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限り早期に他の方法に切り替えるよう努める必要があります。

更新履歴

2025/9/30