麻酔科・ペインクリニック

当科の特色

手術室での神経ブロック

麻酔科・ペインクリニックでは、手術室や血管造影室における麻酔を担当する手術麻酔とペインクリニックの2つの診療を実施しています。

手術麻酔

安全で快適な手術麻酔を念頭に、新生児から超高齢者まで幅広い年齢層に24時間対応しております。小児麻酔・心臓血管麻酔にはそれぞれの専門医を配置し、各診療科と連携して高難度技術の手術に対応しております。手術中だけでなく術前から患者さんに関わらせていただき、術後にも診察を実施しています。

ペインクリニック

様々な痛みの緩和のために治療を行っています。頚椎・腰椎の疾患(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など)、五十肩、帯状疱疹(ヘルペス)後による神経痛、三叉神経痛、複合性局所疼痛症候群(CRPS)などの痛みに対し、神経ブロックを中心とした治療を、また、顔面神経麻痺などの痛みを伴わない病気の治療も行っています。

  1. 神経ブロック・薬物・東洋医学による疼痛疾患の治療
  2. 難治性の痛みに対する脊髄刺激療法
  3. 頚椎症・腰椎症に対する神経ブロックを中心とした集中的保存治療
  4. 帯状疱疹関連痛(帯状疱疹神経炎・帯状疱疹後神経痛)に対するくも膜下ステロイド注入療法
  5. がん性疼痛に対する内臓神経ブロック、脊髄鎮痛
  6. 東洋医学的治療(鍼治療・SSP治療・漢方薬)の併用
  7. 脳脊髄液減少症の診断と硬膜外自家血注入による治療
  8. こどもの慢性痛に対する薬物療法・心理療法・理学療法を併用した集学的治療
集合写真
手術麻酔スタッフ

主な対象疾患

  • 帯状疱疹の合併症であり、水痘・帯状疱疹ウイルスによる神経障害を原因とする神経障害性痛です。難治性疼痛になりやすいため、当科では薬物療法のみならず、積極的に神経ブロックを行っています。痛みが激しい場合は、入院で持続硬膜外ブロック、くも膜下ステロイド注入療法、脊髄刺激療法なども行っています。
  • CRPSとは、軽微な外傷に続いて発生し、組織損傷後に創傷が治癒した後も痛みが遷延する病態で、複数の機序が関与しています。難治性であるため、複数の治療法を試みます。当科では各種神経ブロックや薬物療法を中心に疼痛緩和した上で理学療法ならびに、臨床心理士の協力を得て多面的な医療を行っています。
  • 三叉神経痛、舌咽神経痛、非定型顔面痛などの顔面の痛みや片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛などの頭痛を扱っています。顔や頭部への神経ブロックに抵抗がある方には、針を刺さない神経ブロックや頸部へのレーザー治療なども行っています。
  • 椎間板ヘルニア・変形性脊椎症・脊柱管狭窄症・椎間関節症などの脊椎疾患により、頸部や上肢、腰下肢に痛みが生じます。当科ではレントゲンやCT、MRIなどの検査で痛みの原因を特定し、薬物療法に加え、硬膜外ブロック・神経根ブロック・高周波パルス療法・脊髄刺激療法などを行っています。
  • 脳卒中後疼痛は主として脳の視床という体性感覚系の障害後に起こり、発症から数カ月後に生じて麻痺などの神経症状が経過する経過中に出現します。抗うつ薬が疼痛緩和に有効とされています。
  • 手術後少なくとも3カ月持続する痛みを遷延性術後痛と言います。日常生活に支障をきたす痛みになることもあります。当院では手術後、外科系各科からの相談をうけて、薬物療法や超音波ガイド下での神経ブロックを積極的に行っています。
  • 画像検査を行い、診断がつけば、硬膜外自家血パッチという治療も当科で行っています。硬膜下血腫など重篤な合併症を合併することがあり、その場合は脳神経外科と連携をとって治療しています。
  • がん性痛に対して、適切な神経ブロックが施行できれば、痛みが軽減し、医療麻薬が減量でき、生活の質を向上することが可能となります。当科では硬膜外腔やくも膜下腔にカテーテルを留置して持続的な鎮痛を得る方法や、神経破壊薬、高周波熱凝固などで神経を破壊し、長期間の鎮痛を得る方法などを行っています。
  • 食生活を含めた生活様式の変化により糖尿病、高血圧、脂質異常法、肥満が増加して動脈硬化性血管疾患が増加しています。潰瘍や壊疽による痛みが生じ、内服薬では痛みが抑えれないことがあります。当科では血流改善目的と痛み軽減目的で交感神経ブロックや脊髄刺激療法なども行っています。
  • こどもの慢性痛は日常生活の制限、不登校、成長への影響のみならず、成人期の慢性疼痛への移行など重大な問題を含んでいます。原疾患、成長段階や背景など多種多様であり、痛みの原因や状態に応じて、一人一人に適した治療法(薬物療法、神経ブロック、理学療法、心理療法)を小児科の先生と連携し、提案させて頂きます。
  • CTやMRIでは痛みの原因が分からないため、器質的な原因(例えば末梢神経の絞扼など)が有るにもかかわらず心因性の痛みと診断されていることがあります。当科では、細やかな視診・問診・触診を行い、様々な疼痛疾患に対して幅広く診断・治療致します。

上記疾患以外でもどんな痛みに対しても対応致します。
ぜひ一度、お気軽に麻酔科・ペインクリニック外来までご相談ください。

主な検査

心理検査 / 超音波検査 / 脳槽シンチグラフィー / CTミエログラフィー

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施設認定

  • 日本麻酔科学会麻酔科認定病院
  • 日本ペインクリニック学会指定研修施設
  • 心臓血管麻酔専門医認定施設
  • 日本脳神経外科学会・日本Awake Suegery学会覚醒下脳手術施設

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