胸部大動脈瘤

 75歳男性です。高血圧のため、近医通院中でした。2ケ月前から声のかすれと食事時のむせを自覚し、近医から大阪医科薬科大学病院耳鼻咽喉科を紹介されました。喉頭ファイバー検査で声帯の固定を認められました。胸部レントゲン検査で胸部に異常な影を認められたため、大阪医科薬科大学病院心臓血管外科を紹介されました。

  1. 1 大阪医科薬科大学病院 心臓血管外科を受診

    (患者B)
    造影CT検査を行なったところ、胸部に動脈瘤を認めました。形がいびつで6㎝径であり破裂の可能性が高いため、手術が必要と判断されました。
    また、冠動脈CT検査において冠動脈の高度狭窄が疑われたため、大阪医科薬科大学病院循環器内科に紹介され、冠動脈造影(カテーテル検査)を行うこととなりました。
  2. 2 循環器内科入院

    (患者B)
    循環器内科に入院し、翌日に冠動脈造影検査が行われました。その結果、冠動脈CTで高度狭窄が疑われた箇所は軽度狭窄と判明しました。そのため、冠動脈の治療は不要と判断されました。その他の術前の諸検査も行われ、一旦退院となりました。
  3. 3 心臓血管外科外来受診

    (患者B)
    心臓血管外科外来を受診し、胸部大動脈瘤手術についての説明があり、手術を行うことが決定しました。
    主治医より、開胸手術(人工血管置換)とカテーテル手術(ステントグラフト)の治療法について説明がありました。幸いほかに重い病気や問題がなかったため、家族と相談の結果、根治性の高い開胸手術を行うこととなりました。
  4. 4 心臓血管外科に入院

    (患者B)
    手術の数日前に入院となりました。
    看護師さんより入院中の説明と手術後の予定、麻酔科の先生より、手術時の麻酔について説明がありました。
    (医師A)
    主治医から本人・家族に再度手術説明を行い、手術同意書にサインしてもらいました。
  5. 5 胸部大動脈瘤手術

    (患者B)
    手術当日の朝、手術室に移動後、全身麻酔を行い人工呼吸を開始されました。
    (医師A)
    胸を切開し、人工心肺を用いて低体温として全身を保護しながら瘤を完全に切除し、人工血管にとりかえました。
    体温が回復後に、人工心肺をはずし、創を閉鎖して全身麻酔のまま集中治療室に移しました。
    手術終了時にはご家族に集中治療室で面会いただきました。
  6. 6 手術施行後・リハビリ

    (患者B)
    手術翌日に集中治療室で目が覚めて、人工呼吸が外れました。手術翌々日には元の病棟に戻り、歩行リハビリと食事が始まりました。
    退院に向けて毎日リハビリを継続して受けました。手術2週間後に抜糸が行われました。
  7. 7 退院

    (患者B)
    手術後、3週間で退院となりました。退院後は心臓血管外科外来を2週間後に予約しました。
    パンフレットを見ながら看護師さんより退院後の生活上の注意点について、説明がありました。

当院受診希望の場合は、かかりつけの病院、クリニックから大阪医科薬科大学病院へご紹介いただいてください。医療連携室を通して、ご希望の日程でご予約を調整いたします。ご家族様との来院、お薬手帳の持参をお願いいたします。