臨床工学室

ごあいさつ

臨床工学室 室長(病院副院長・医療機器安全管理責任者)
一般・消化器・小児外科 教授 李 相雄

 2024年4月より臨床工学室室長を拝命いたしました李 相雄と申します。
これまで30年にわたり消化器外科を専門として参りましたが、近年の医療技術の進展は目覚ましいものがあります。例えば、当院の手術室には、手術ロボットや内視鏡手術機材を始め、リアルタイムでの透視が可能なCT装置や体外循環装置などの医療機器により高度な手術治療が実施されています。集中治療室や各病棟などでは、補助循環装置、人工呼吸器、血液浄化装置、呼吸・心拍監視モニターなど、さまざまな医療機器が日々の医療を支えています。つまり、これらの医療機器の支えにより安心安全な医療が成立しているという事実がご理解いただけると思います。
これらの医療機器の運用には、臨床工学の専門知識が不可欠であり、その安全かつ効果的な使用が、質の高い医療の提供につながっています。臨床工学士は、医療機器が最大限に機能を発揮できるよう日常的に安全管理を徹底し、必要な時には迅速に対応することで、様々な医療の現場で重要な役割を果たしています。
大阪医科薬科大学病院では、2022年に救命救急センターが開設され、2025年の新病棟の完全稼働に向けた大規模工事が進行中です。私たち臨床工学室は、患者さん一人一人が最善の医療を安心して受けられるよう、全力でサポートしてまいります。

臨床工学室とは

 臨床工学技士は、厚生労働大臣の免許を受けて、医師の指示の下に生命維持管理装置の操作および保守点検を行うことを業務としています。生命維持管理装置には、人工呼吸器・人工心肺装置・心臓植込みデバイス・補助循環装置・血液浄化装置などがあり、医療機器のスペシャリストとしてチーム医療に貢献しています。臨床工学技士の業務範囲は多岐に渡り、24時間365日、安全で質の高い医療が提供できるよう当直・待機(オンコール)体制を整えています。各分野間での協力体制と業務の効率化を図るため、業務ローテーションを取り入れ、業務の専門性に加え、多機能性も兼ね備えたスタッフの育成に力を入れています。また、医師・看護師など医療機器使用者を対象とした医療機器の安全使用研修も積極的に実施しています。

スタッフ構成

臨床工学室には、26名の臨床工学技士が所属しています。(2024年4月現在)
技士長:1名   
主任:2名
臨床工学技士:23名
事務員:1名
 

主な出身校

  • 日本メディカル福祉専門学校
  • 大阪ハイテクノロジー専門学校
  • 京都保健衛生専門学校
  • 神戸総合医療専門学校
  • 藍野大学
  • 鈴鹿医療科学大学
  • 大阪電気通信大学
  • 東海大学

資格・認定など

  • 看護師免許
  • 臨床検査技師免許
  • ME2種検定
  • ME1種検定
  • 臨床ME専門認定士
  • 透析技術認定士
  • 体外循環技術認定士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • ITE(心血管インターベンション技師制度)
  • CVIT(心血管インターベンション技師制度)
  • 植え込み型心臓デバイス認定士
  • アフェレシス学会認定技士
  • ITパスポート
  • 情報セキュリティマネジメント
                          など
 

所属・参加学会

  • 日本臨床工学技士会
  • 日本体外循環技術医学会(jaSECT)
  • 日本人工臓器学会
  • 日本心血管インターベーション治療学会(CVIT)
  • 日本不整脈学会
  • 日本医療機器学会
  • 日本医工学治療学会
  • 日本自己血輸血・周術期輸血学会
  • 日本内視鏡外科学会
  • 日本急性血液浄化学会
  • 日本集中治療医学会