患者さんへ
頭痛、めまい、しびれ、呂律が回らない、手足の力が抜けるなど、脳・脊髄に関わる疾患の症状は様々です。
「もしや?」と思われたら、症状が悪くなる前に受診しましょう。
また、認知症の中でも手術によって治療が可能な疾患もあります。まずは頭部や脊髄の検査(CTやMRIなど)を受ける事が重要です。
遠慮なくご相談下さい。
診療科の特色
基本理念は患者さんに安全で、より優しい最新の脳神経外科医療を提供することです。
脳卒中センターと脳卒中ホットライン
※医療関係者専用電話であるため、ここでは電話番号を開示致しません。
ご希望の方は当院医療連携室(072-684-6338)に直接ご連絡ください。先生に直接お渡しさせていただきます。
主な対象疾患
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脳腫瘍とは頭蓋骨やその内側にできる頭部に発生する腫瘍の総称です。良性から悪性まで複数のタイプがあるため、治療方法も手術のみならず化学療法や放射線治療など多くの選択肢があります。
当院では年間100例以上の脳腫瘍手術を行い、術後集学的治療を化学療法センターや放射線腫瘍科と協力して行っています。
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出血性脳卒中は、脳の血管が弱くなっている場合や異常血管が存在する場合などに起こります。脳内出血のように脳の中に出血が起こる場合と、くも膜下出血のように脳を覆っているくも膜と脳の間に出血が起こる場合とがあります。当院では必要に応じて開頭手術以外の内視鏡手術や血管内カテーテル手術などの
低侵襲な手術方法を選択します。
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虚血性脳卒中は、脳に酸素を送る動脈が詰まる(閉塞する)ことで発症します。脳動脈が閉塞すると酸素供給が滞り、脳細胞が酸欠状態になり死んでしまいますが、脳細胞が死ぬまでに血管の閉塞を解除するカテーテル治療によって、脳細胞死を回避することが可能です。当院では
24時間365日、血管内治療専門医による緊急手術が可能となっています。
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脳は頭蓋骨の中で脳脊髄液(髄液)と呼ばれる液体の中に浮かんでいます。水頭症は脳脊髄液の吸収や循環が障害されて、髄液が過剰になった状態です。原因として、脳出血、髄膜炎、脳腫瘍、くも膜下出血、外傷、加齢があります。特に、加齢による水頭症は、「特発性正常圧水頭症」と言われ、認知症、尿失禁、歩行障害の3徴とし、当院では
「改善する認知症」として注目し、近年手術件数も増加しています。
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三叉神経痛とは顔が痛くなる病気で、顔面けいれんは顔が無意識にピクピクと動く病気です。これらは微小な血管(動脈)が脳神経を圧迫し拍動することで、痛みを強く伝えたり、運動するように勝手に刺激したりします。内服やブロック注射、ボツリヌス毒素注射による治療以外に、手術によって神経圧迫を解除する方法があります。
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脊椎脊髄疾患の手術治療は脳神経外科と整形外科が重複する分野であり、互いの利点を生かしながら手術治療の安全性向上に努めています。脳神経外科専門医による脊椎脊髄手術の最大の特徴は、「顕微鏡手術による精緻で安全な手術」です。精密な脳神経に対する顕微鏡手術を習得した脳神経外科医が、脊髄外科を専門として担当しています。脊椎脊髄疾患は日常活動(ADL)さらには生活の質(QOL)が悪化する原因となるため、深刻な病状に至る前にご相談ください。
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小児脳神経外科で扱う疾患は、水頭症、二分脊椎症、くも膜嚢胞、頭蓋骨縫合早期癒合症などの先天性疾患、脳腫瘍、もやもや病などの脳血管障害、頭部外傷など、多岐にわたります。新生児科・小児科とも連携し、患児の状態に合わせた治療を心がけています。また、乳児に対する頭蓋形状誘導療法(ヘルメットによる自由診療)を行っています。
主な検査
MRI・MRA(3.0T2台、1.5T2台) / 単純CTおよび脳血管3次元CT / 脳血管撮影 / 頚動脈エコー / 脳血流SPECT / 脳波 / PET(陽電子放出断層撮影) / NIRS(近赤外分光法) / ホルモン負荷検査(内分泌代謝内科と協力)