お知らせ
再発髄膜腫の医師主導治験
病院からのご案内
がん総合医療センター 特務教授 宮武 伸一
脳腫瘍の一種であります『髄膜腫』の治療にははじめに手術療法が選択されますが、再発などには手術療法のみでは十分な治療効果は得られず、術後に放射線治療が適応されることが多くなっています。再発する悪性度の高い髄膜腫においては、通常の放射線治療であるX線外照射では治療効果に限界があるのが実情です。
私たちは、こうした再発高悪性度髄膜腫を対象とした患者さんへの治療としてホウ素中性子捕捉療法(BNCT)を使用し、原子炉からの中性子線を用いた臨床研究により経験を積み、一定の成果をおさめて参りました。
こうした研究成果を土台に、医薬品医療機器総合機構(PMDA)や日本医療研究開発機構事業(AMED)へ相談を行いつつ、2019年3月にはAMEDでの研究事業に採択され、医師主導治験として遂行いたします。
2018年6月開設の関西BNCT共同医療センターは、大阪医科大学の敷地にあり、ここには加速器BNCT装置が設置されておりこれを活用いたします。
これまで治療の選択肢が限られていた再発高悪性度髄膜腫へ挑戦するとともに、加速器BNCTの安全性、治療効果を探索的ではありますが、客観的に、前向きに実施検証して、大阪医科大学より日本発世界初の結果を報告することを目的としております。
詳しくは下記URLへ
https://www.osaka-med.ac.jp/kbmc/bnct/dr001.html
(関西BNCT共同医療センター 『再発高悪性度髄膜腫』医師主導治験のご案内)
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【関西BNCT共同医療センター 施設外観】
建築面積 1,331 ㎡
延床面積 4,017 ㎡
建物高さ 19.3 m
主体構造 鉄筋コンクリート造
建物階数 地下1階、地上3階 -
Cyclotron Based Epithermal Neutron Source(C-BENS)