耳鼻咽喉科・頭頸部外科

当科の特色

私たち耳鼻咽喉医は、音を聴いたりにおいを嗅ぐ、食事を味わい飲み込むという、生活にとても重要な感覚器の病気を扱っています。また、顔面神経麻痺やめまいも担当しています。さらに舌癌や喉頭癌、咽頭癌などの悪性腫瘍、甲状腺腫瘍、唾液腺(耳下腺・顎下腺)腫瘍の診療も専門としています。すなわち、首より上(眼、脳を除く)の病気の診断と治療の専門家です。

当科では広範囲におよぶ耳鼻咽喉科の病気に対し、それぞれ専門の外来を設け、高い診断力と治療技術でエビデンスに基づいた診療を行っています。また中耳炎や副鼻腔炎、頭頸部腫瘍を中心に年間1000例以上の手術を行っていますが、術前・術後には医局員皆で患者さん1人1人の病状を検討し、安全で根治性の高い手術となるよう常に努めています。また地域のかかりつけの先生方と連携を図り治療を進めるよう取り組んでいます。当科を受診される際には、必ずかかりつけの先生からの紹介状を持参してください。

主な対象疾患

  • 頭頸部癌(口腔癌(舌癌)、咽頭癌、喉頭癌、甲状腺癌、耳下腺癌など)の進行別の症例数、生存率などを公表しています。過去22年間、約2500例の集計です。当科では、過去22年間、新しい診断・治療をとり入れながら、一貫した診断・治療を行ってきました。その結果としての治療成績であり、信頼のおけるデータと考えています。詳しくは下のリンク先をご参照ください。
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  • 当科では以前から、耳下腺腫瘍・耳下腺癌の研究に取り組み、これまで1500例の経験を有し、当該領域のトップランナーと自負しています。年間約100例の手術は全国で最も多い手術数です。耳下腺内は顔面神経が走行しており、特に良性腫瘍では安全・確実な手術が必須です。当教室ホームページでは本疾患の特徴を詳細に説明しています。
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    【耳下腺癌】についての動画はこちら
  • 頭頸部癌の中で口腔癌(舌癌)は増加傾向にあります。その治療は手術治療が中心になりますが、確実な切除とともに可能な限りの機能温存が望まれます。これまで500例以上の診断・治療を行ってきました。必要症例に対しては、当科を中心として、形成外科、歯科口腔外科も加わったチームを作り生存率の向上と機能温存に努めています。
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  • この20年間で1500例以上の治療経験があります。早期診断とステロイド・抗ウイルス薬を使った治療の早期開始に努めています。発症後10~14日で筋電図検査を行い、予後不良(治りづらい)と判定されれば積極的に顔面神経減荷術(顔面神経管開放術)を施行しています。発症から1か月を目安に手術を行いますが、ご希望があれば3か月まで行っています。またリハビリテーションやボツリヌス毒素注射による治療も行っています。
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    【ベル麻痺】についての解説はこちら
    【ラムゼイ・ハント症候群】についての解説はこちら
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  • 髄膜炎や顔面神経麻痺など重篤な合併症を引き起こす疾患で、基本的に手術が必要です。当科では以前、open法の手術を行いましたが、2012年以降は可能な限りclosed法を用いています。特に小児は全例でclosed法を試みています。この20年間で延べ1000例以上の治療経験があります。安全・確実な手術を常に心掛けており、手術による顔面神経麻痺は1人も生じておりません。日本耳科学会認定耳科手術暫定指導医が担当しています。
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  • 抗体療法や免疫療法に力をいれています。好酸球性副鼻腔炎の難治例に対する抗体療法が保険適応となり、今まで経験したことが無いくらいの顕著な治療効果を認めています。長期に渡り嗅覚の無い生活を送っていた患者さんが、この抗体療法を行うことで高頻度に嗅覚を取り戻せています。またアレルギー性鼻炎に対する治癒を目標とした根本的治療として免疫療法があります。当科では舌下、皮下免疫療法に加え臨床研究の段階ですがリンパ節に直接抗原を投与する経リンパ節免疫療法を施行しています。
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その他の疾患・症状

症状や所見
  • 首や顔の腫れもの
  • 口のなかのできもの
  • 聞こえが悪い、めまいがする
  • 匂わなくなった、鼻づまり、花粉症
  • 声がれ、飲みこみづらい

疾患
  • 慢性中耳炎、滲出性中耳炎、耳硬化症、突発性難聴、聴神経腫瘍、先天性耳瘻孔
  • メニエール病、頭位性めまい、前庭神経炎
  • 鼻中隔弯曲症、鼻茸(鼻内ポリープ)、好酸球性副鼻腔炎
  • 慢性扁桃炎、扁桃肥大
  • 喉頭ポリープ、反回神経麻痺
  • 慢性顎下腺炎、顎下腺唾石、甲状腺腫、正中頸嚢胞、側頸嚢胞、リンパ節腫脹など

主な検査

純音聴力検査・聴性脳幹誘発反応検査(ABR)・耳音響放射検査(OAE)聴性定常状態 / 誘発反応(ASSR)・幼児難聴検査 / 平衡(めまい)機能検査・温度眼振検査・重心動揺検査・前庭誘発筋電位(VEMP) ・ビデオヘッドインパルス検査 / 耳菅機能検査 / 顔面神経麻痺の検査(涙腺機能検査、誘発筋電図検査(ENoG)、神経興奮性検査(NET)) / 鼻腔通気度検査 / アレルギー検査 / 嗅覚検査 / 電気味覚検査 / 中耳・鼻咽腔・喉頭内視鏡検査 / 咽頭ストロボスコピー / 頸部超音波検査・穿刺吸引細胞診(FNAC)

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関連ページ・サイト

施設認定

  • 日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設
  • 日本アレルギー学会専門医教育研修施設
  • 日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医研修施設
  • 日本気管食道科学会気管食道科専門医研修施設
  • 日本耳科学会耳科手術認可研修施設
  • 日本鼻科学会鼻科手術認可研修施設

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