当科では、女性のからだにおける全人医療を目指しております。若年層については、月経不順から不妊治療まで漢方を取り入れた治療法も実施、不妊症に対しては、人工授精(AIH)のほか、近畿では一番早く成功した体外受精も行っております。
近年増加している高齢患者さんなどの難治性不妊や子宮筋腫、内膜症合併不妊患者さんへの集学的治療を進め良好な成績を得ています。
本院がん医療総合センターの管理のもと、若年女性がん患者さんに対する、がん治療と生殖医療の連携体制が整い、対象者への胚・卵子凍結に対応しております。
治療の相互連携を重視し、本院にてがん治療を受けておられる方を対象とし、がん治療担当医から受診予約をお取りいただいております。本院のがん治療当該科にご相談の上、ご予約をお願いいたします。
分娩においては、正常妊娠は自然分娩を推奨。妊娠高血圧症、多胎妊娠、胎児異常、その他さまざまな合併症に関連したハイリスク妊娠・分娩に関しては、母体・胎児集中管理室(MFICU)で管理し、院内の新生児集中管理室(NICU)や他科との連携をはかりながら対応しております。
2014年4月より小児心臓血管外科部門、2015年4月より小児外科部門がそれぞれ開設されたことから、出生前に診断される胎児先天性疾患のほとんどが管理できるようになり、より一層出生前から出生後にかけてトータルにサポートできる体制が整いました。
また高齢妊娠の増加やダウン症などの出生前診断の話題がニュースで伝えられるなか、2014年7月より胎児超音波の専門医が最新の胎児超音波機器を使って、おなかの赤ちゃんの状態をくまなく調べる胎児精査外来である「出生前(診断)ベビードック」を開設しました。
また、2016年秋より「出生前(診断)ベビードック」のなかに、小児循環器医が胎児心臓を超音波で詳しく診る「心臓ベビードック」、2018年4月から妊娠前の相談外来である「プレコンセプション外来」を開設しました。
2020年4月から厚生労働省事業の「妊娠と薬情報センター」の拠点病院となり、妊娠・授乳中の服薬に関する情報機関として専門の医師・薬剤師がご相談に応じます。2020年のコロナ禍を契機にコロナ陽性妊婦の受け入れも対応しております。2023年から新型出生前診断(NIPT)についても認証医療機関(基幹施設)として対応しています。
府下におけるOGCS(産科婦人科診療相互援助システム)を中心に、24時間体制で緊急搬送も受け入れております。救命可能な児は妊娠24週以降で400g以上です。
ご相談については産科専門医が専用ダイヤル「周産期ホットライン」で承りますのでご連絡ください。