臨床工学室

ご挨拶

勝間田 敬弘
臨床工学室室長(病院副院長)
勝間田 敬弘

2020年4月1日に臨床工学室室長を拝命いたしました。
私は心臓血管外科医として、30年以上、体外循環、補助循環、人工呼吸、血液浄化、呼吸・心拍監視・生理検査などの医療工学の成果によって、日々支えられてまいりました。その意味で、多くの医療機器の恩恵を受けている医療者の1人であり、臨床工学士との共同作業なしには自らの診療が成り立たないといっても過言ではありません。この経験から、臨床工学室が現代医療の土台を支える重要部門であることを固く認識しています。
臨床工学士に求められるものとは、継続性のある安全管理と機動力・フットワークの2点に尽きます。大阪医科大学附属病院は、2025年の新病棟の完全稼働に向けて、大規模工事が進行中です。2022年には、北摂地区最大の救命救急センターが開設され、すべての救急疾患の診療現場で個々の臨床工学士の実力と臨床工学室の総合力が発揮されることになります。私たちは、患者さんの安全と最高水準の医療サービスを維持することを無上の喜びに感じながら、日々の診療に臨んでゆく所存です。

臨床工学室室長
勝間田 敬弘

臨床工学室とは

臨床工学技士は、厚生労働大臣の免許を受けて、医師の指示の下に生命維持管理装置の操作および保守点検を行うことを業務としています。生命維持管理装置とは、人工呼吸器・人工心肺装置・心臓ペースメーカー・補助循環装置・血液浄化装置などがあり、医療機器のスペシャリストとしてチーム医療に貢献しています。

臨床工学室 業務内容

機器の保守管理業務

データベースによる医療機器の一元管理
中央管理による貸出システム
始業(日常)点検・終業点検
定期、メーカー点検計画の作成・実施

安全管理業務

医療機器の安全使用のために必要な情報の収集
医療機器の安全使用を目的とした改善のための方策の実施
医療機器安全使用のための研修や勉強会の実施
手術室の使用前・使用中チェック
呼吸器の使用中点検
集中治療室で使用する補助循環装置の使用中点検
当直体制による機器トラブル対応

臨床業務

≪手術室業務≫
手術室業務では、人工心肺装置及び補助循環装置の操作、各診療科手術時の自己血回収装置の操作を行っています。
また、手術室は20室(うち無菌手術室2室)あり、通常の手術機器はもとより、麻酔器、人工心肺装置、各種手術用顕微鏡、各種内視鏡、X線透視装置、超音波手術装置、レーザー手術装置、除細動器や電気メス等の保守管理を行なっています。
手術支援ロボット(da Vinci)では、胸部外科、消化器外科、婦人科、泌尿器科に対して安全に手術が施行できるように、使用前の動作点検、術中のトラブル対応を行っています。
心臓血管外科手術では、年間200例以上の大動脈疾患、虚血性心疾患や弁膜症の手術、新生児期から学童期における、先天性心疾患手術の人工心肺装置及び心筋保護装置、補助循環装置の操作を行っています。
ハートチームに所属しており、TAVI(経カテーテル大動脈弁植え込み術)にも携わっています。
  • ペースメーカー業務
    ペースメーカー、植込み型除細器(ICD)、両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRTD)の植込み適応患者さんの外来診療におけるアナライザ・プログラマ操作を行っておいります。また全例手術室で植え込み・交換手術を行っており、今後手術中のアナライザ・プログラマ操作・設定などを臨床工学技士が担当していきます。
≪カテーテル業務≫
循環器内科や小児科で行うカテーテル検査・治療のチームの一員として業務を行っています。緊急時に使用する除細動器、補助循環(IABP、PCPS、インペラ)などの機械を設置しており、急変時には即時に対応できるようにしています。
  • 心臓カテーテル検査
    成人・小児の検査の準備や記録、ポリグラフの操作を行っています。検査に応じて一時的ペーシングや冠血流予備量比(FFR)などの操作を行っています。
  • 経皮的冠動脈形成術(PCI)
    血管内超音波診断法(IVUS)、光干渉断層法(OCT)の準備・操作を行い、適切な治療材料を医師と共に選択しています。高度石灰化病変がある症例では、ロータブレータを使用することがあり、準備や操作を行っています。当院では年間400例以上のPCIが行われており、緊急対応も行っています。
  • その他カテーテル治療
    末梢血管の治療(EVT)でのIVUS操作や、慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対するバルーン肺動脈形成術(BPA)、バルーン心房中隔裂開術(BAS)の症例準備・記録を行っています。
  • 不整脈検査・治療
    頻脈性不整脈疾患の確定診断のために心臓電気生理学的検査(EPS)を行います。また、頻脈性不整脈疾患と発作性心房細動(Paf)は経皮的カテーテル電気焼灼術(ABL)を行って治療します。臨床工学技士は様々な機械の準備をはじめ、不整脈解析装置(LABOシステム)と3次元マッピングシステム(CARTOシステム、NavXシステム)などを使用して、治療の補助を行っています。

主な業績紹介

2015年

  • 第90回 日本医療機器学会 「医用テレメータにおける隣接チャンネルの安全使用範囲に関する検討」
  • 第25回 日本臨床工学会 「修理後動作試験を実施しなかったことによって発生したトラブル事例」
  • 第25回 日本臨床工学会 「エネルギーデバイスの熱による副損傷についての検討」
  • 第25回 日本臨床工学会 「体外循環中に臓器還流障害を経験した1例」
  • 2016年

  • 第91回 日本医療機器学会 「医療機器点検における承認のシステム化構築とその運用」
  • 2017年

  • 第92回 日本医療機器学会 「同一施設における同一チャンネル医用テレメータの安全」
  • 第27回 日本臨床工学会 「手術室映像統合管理システムにおける手術映像管理」
  • 第27回 日本臨床工学会 「Made in JAPAN 手術室映像管理システムの構築」
  • 第67回 日本病院学会  「当院におけるダヴィンチ手術導入時の臨床工学技士の関わり」
  • 2018年

  • 第93回 日本医療機器学会 「同一施設における同一チャンネル医用テレメータの安全使用に関する検討と実施」
  • 第25回 近畿臨床工学技士会 「ホスピタルIDを利用した同一チャンネルの安全使用に関する検討」
  • 第25回 近畿臨床工学技士会 「電源ケーブルチェッカー導入により見えてきた管理の現状と課題」
  • 第25回 近畿臨床工学技士会 「バイタルサインシミュレーターProSim8の使用報告」
  • 第31回 内視鏡外科学会 「手術内視鏡ディスプレイの各色特性に対応した汎用ディスプレイの検討」
  • 2019年

  • 第94回 日本医療機器学会 「新棟建築における医用テレメータを含むモニタリングシステム設置の経験」
  • スタッフ構成

    室長

    副院長、心臓血管外科科長、医療総合管理部部長、医療機器安全管理責任者 兼任

    臨床工学室長

    放射線技師長 兼任

    臨床工学技士

    主任(1名) 

    主事(1名)  

    技士(15名)

    アルバイト(1名)

    事務員(非常勤1名)

    資格・認定など

    • 看護師免許
    • 臨床検査技師免許
    • ME2種検定
    • ME1種検定
    • 臨床ME専門認定士
    • 透析技術認定士
    • 体外循環技術認定士
    • 3学会合同呼吸療法認定士
    • 医療機器情報コミュニケータ(MDI)
    • Cardiac Device Representative(CDR)
    • CVIT(心血管インターベンション技師制度)
    • 植え込み型心臓デバイス認定士