令和4年度 大阪医科薬科大学 病院指標

1.年齢階級別退院患者数


年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 不明~
患者数 1009 610 468 768 1456 2304 2979 6090 3562 418 -
 

本院の立地している周辺には市民病院が無く、特定機能病院である本院は、地域における中核病院としても役割を担っており、幅広い年齢層の患者さんに対して医療を提供しています。50歳以上の患者さんの累計は78.1%であり、そのうち、70代の患者さんが最も多く全体の約3割を占めます。超高齢化社会を迎える我が国において70代以上の割合が増加していくと思われますが、本院の小児診療領域はこの数年間で飛躍的に成長していることから、10代以下の患者さんへの医療提供も一定割合で計上されていくと思われます。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)


内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 209 21.02 10.00 0 71.57  
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 86 11.24 14.28 0 64.72  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 63 17.68 21.11 39.68 86.33  
130030xx99x6xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 6あり 62 19.31 13.22 0 74.13  
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 9あり 59 19.92 13.53 1.69 72.71  

本、病院指標における、内科の定義は本院での血液内科、腎臓内科、糖尿病代謝内分泌内科、総合診療科が該当します。
内科の5疾患では血液疾患が3疾患を占めており、非ホジキンリンパ腫の化学療法を行う症例が最も多くなっています。非ホジキンリンパ腫の治療内容によっては平均在院日数が長くなっています。
糖尿病代謝内分泌内科では、2型糖尿病の教育入院、合併症に関する入院の症例が多くなっています。
次いで、内科で多い症例は誤嚥性肺炎に関する入院となります。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 165 3.50 3.05 0 73.25  
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 114 9.27 8.60 0.88 69.55  
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし 74 17.20 18.57 8.11 73.31  
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 56 12.27 13.49 12.5 72.13  
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 50 2.00 2.03 0 59.26  

呼吸器内科の年間入院例の多くが肺癌など悪性腫瘍関連であり、肺癌の診断のための気管支鏡検査目的が最多となっています。肺がんでは初回診断時採取した腫瘍細胞を用い遺伝子パネル検査を行い、個々の患者さんに最適な治療導入(分子標的治療、がん免疫療法)を行うことが可能となっており、近年治療成績が格段に向上しています。また標準治療終了後にFoundation One CDx、NCCオンコパネルなど遺伝子プロファイリング検査を再度行うことが可能であり(がんゲノム医療)、患者さん1人1人に関してがんの遺伝子の状態を確認し治療選択肢を増やす個別化医療をさらに推進しています。抗がん剤治療は外来通院での治療が主流となり、仕事と治療の両立も可能となっています。さらなる治療成績の向上のため、肺がんを中心とした新規薬剤の治験・臨床試験も多く実施しています。
 肺がん以外にも気管支喘息・肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、感染症、睡眠時無呼吸症候群、慢性咳嗽など診療を行う疾患は多岐にわたります。重症気管支喘息に対する抗体製剤、非結核性抗酸菌症に対するアミカシン吸入療法、難病特定疾患に指定されている特発性間質性肺炎の抗線維化薬などの新規治療の導入を行っています。睡眠時無呼吸症候群の終夜睡眠ポリグラフ検査(ポリソムノグラフィー:PSG)を行い、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)や歯科装具(OA)などで治療を行っています。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 327 6.81 8.94 3.06 72.56  
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 97 3.75 4.25 1.03 70.69  
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 90 7.16 7.76 0 72.93  
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 65 10.77 10.34 0 77.42  
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 64 3.02 2.65 0 67.94  

消化器内科の1位は、胆管結石や胆管炎、閉塞性黄疸に対する内視鏡的胆道ステント留置術等を施行した症例です。2位は、膵臓、胆嚢、胆管等の疾患に対して内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)、超音波内視鏡下穿刺吸引生検法(EUS-FNA)等内視鏡を用いた診断・治療を行った症例となっています。3位の胃の悪性腫瘍の症例は、多くが早期の胃がんに対して内視鏡を用いて粘膜下層剥離術等の手術を施行し、患者さんへの負担が少ない治療を行っています。4位は、肝臓の悪性腫瘍に対して経皮的焼灼療法、血管塞栓術等の手術を行っています。5位では、小腸・大腸の良性疾患に対して内視鏡を用いた手術(大腸ポリープ・粘膜切除術)を施行した症例です。
本院の内視鏡的処置は、消化器内視鏡専門医.・膵胆道専門医が行なっており、また肝・肝内胆管の悪性腫瘍に対する処置も、専任の肝臓病専門医が行なっています。さらに、本院の化学療法センターには専任の腫瘍内科医を配属し、専任看護師・薬剤師・事務員等からなるチーム医療を行っています。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1、2あり 手術・処置等2 なし 229 4.37  4.26  1.31  73.15  
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし  173 5.11  4.65  0.58  69.08   
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外  113 3.71  3.04  0 72.26   
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外  94 15.51  17.54  6.38  81.45   
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし  92 11.14   11.59  2.17  70.04  

1位、3位は心筋梗塞や狭心症と呼ばれる虚血性心疾患(冠動脈内腔が動脈硬化のため狭小化し、心筋への栄養状態が悪化する状態)に対する、カテーテル検査および治療です。検査は心臓手術前の精密検査や、非心臓手術の耐術能を評価するものも含まれています。治療は冠動脈内腔を拡張する治療でバルーン、薬剤溶出性ステント、薬剤コーティッドバルーン、ロータブレータ等を用いて治療を行います。
2位は不整脈に対する心筋焼灼術といわれる治療になります。カテーテルを用いて不整脈を引き起こす心筋組織を焼灼することで原因を取り除く治療になります。最も多いのは心房細動で、ひとたび脳梗塞を発症すると大きな障害となる不整脈への治療を行っています。
4位は心不全に対しての入院で、カテーテル検査やエビデンスにもとづいた最適な薬物治療に加え、心臓再同期療法や心臓リハビリテーションといった非薬物療法も行っています。
5位は急性心筋梗塞に対しての入院で、24時間365日体制の循環器ホットラインを運用し早期治療を行っています。

リウマチ膠原病内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 63 30.98 14.67 6.35 64.84  
070560xx97xxxx 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術あり 32 41.91 34.59 15.63 72.91  
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2 なし 24 29.33 15.73 8.33 75.33  
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし 12 31.42 18.57 0 75.67  
070560xx99x70x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2 7あり 定義副傷病 なし - - 18.79 - -  

膠原病とは、本来は生体を守るはずの免疫システムの一部が異常になり、全身の臓器を傷害する原因不明の全身性炎症性疾患です。
リウマチ膠原病内科では、関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・強皮症・炎症性筋疾患・血管炎症候群に代表される膠原病と合併症の診療・研究・教育を行っています。
臨床治験に積極的に参加しており、薬剤の適応を十分に検討した上で、患者さんへ最先端の医療を提供しています。
膠原病肺疾患外来では、間質性肺炎等の呼吸器合併症がある患者さんに対して、病状に応じた治療を行っています。
膠原病母性内科外来では、妊娠の希望がある患者さんや産後の患者さんに対して、本院産科と連携し妊娠・出産に対するカウンセリング、治療・管理を行っています。
1、2、5位は全身性エリテマトーデス・炎症性筋疾患・血管炎症候群などの膠原病が疑われる症状があり確定診断目的、膠原病に併発した貧血や感染症等の治療目的、薬剤の決定・投与目的で入院した症例となります。
3位は関節の滑膜という部分に炎症が起こり、関節の痛みや腫れを軽減し、免疫異常を改善する治療目的で入院した症例となります。
4位は膠原病の合併症である間質性肺炎が悪化し、薬剤による治療目的で入院した症例となります。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 68 5.26 5.89 1.47 1.35  
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 48 5.67 6.05 0 3.25  
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 43 5.30 5.56 0 2.77  
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 4.79 7.33 0 10.11  
060185xx99x0xx 潰瘍性大腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし 28 7.36 11.82 0 11.82  

小児科の診療領域は、感染症、循環器、神経、染色体、血液・腫瘍性、アレルギー・膠原病、内分泌、腎臓、ワクチン等幅広く、本院の関連診療科と連携をとりながら、診療を行なっています。患者さんの年代は、新生児から思春期、小児期からの疾患でキャリーオーバーした成人まで対象としており、教育・福祉関係との連携を大切にしています。
新生児科の診療領域は、低出生体重児、仮死出生、先天性心疾患・奇形等、ほぼすべての新生児疾患の診療を行なっています。
開設以来30年以上の歴史があり、外科的疾患にも対応可能です。積極的に患者さんの紹介・搬送を引き受けて、地域連携に取組んでいます。
1位~3位は気管支炎や喘息、ウイルス性の肺炎等で、検査や投薬目的で入院した症例となります。
4位はてんかんに対する脳波検査目的や、けいれん発作に対する投薬目的で入院した症例となります。
5位は潰瘍性大腸炎に対する検査や投薬目的で入院した症例となります。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 135 8.97 9.99 0 64.74  
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 95 4.49 5.67 0 60.31  
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 77 13.03 15.40 0 68.62  
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 70 17.21 18.05 2.86 72.53  
060050xx02xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 66 11.64 14.50 4.55 70.47  

一般・消化器・小児外科では、胃、大腸、食道、肝臓ならびに膵臓の悪性腫瘍(がん)を中心に、消化器全般の診断と外科治療を行っています。
患者さんの病態に応じたテーラーメイド治療を心がけ、十分に治療法の長所・短所を話し合いながら、最善の治療法を決定しております。術後の負担が少ない腹腔鏡下手術を積極的に取り入れ、近年では胃がん・直腸がんに対するロボット支援下手術を導入し、体に負担が少ない手術治療が可能になっています。
小児外科は、2015年4月から診療を開始しました。小児外科は、新生児から15歳まで手術が必要な子どもを対象とし、小さな臓器に対する治療技術が必要であり、体の成長を見すえて治療方針を決定するという高い専門性が特徴です。地域の紹介や本院他診療科の依頼があり、手術を行っています。
乳腺・内分泌外科では、乳腺の悪性腫瘍(がん)を中心に、乳腺疾患の診断と治療を行っています。
個々の症例に応じたテーラーメイド治療を心がけ、患者さんのニーズにお応えできるように努めています。手術では、根治性と整容性の両立を目指した術式を選択しており、明らかな腋窩リンパ節転移がない症例では、術中センチネルリンパ節生検を行うことで、不必要な腋窩郭清を省略しています。また、本院形成外科と連携して、乳房再建にも積極的に取り組んでいます。さらに、最新の抗癌剤・ホルモン療法による治療を一貫して行い、本院放射線腫瘍科と連携して、放射線治療を行っています。
1~5位は悪性腫瘍(がん)に対して、手術治療で入院した症例となります。症例数は乳房、結腸、胃、肝の順となっています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
 07040xxx01xxxx  股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 124  18.71  20.14  74.19  70.76   
 070230xx01xxxx  膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等  100 18.36  22.44  62  74.87   
 070085xx97xx0x  滑膜炎、腱鞘炎、軟骨などの炎症(上肢以外) 手術あり 定義副傷病 なし  46 12.13  11.57  32.61  50.22   
 070010xx010xxx  骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1 なし  42 4.33  5.29  44.26   
 070343xx01x0xx  脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2 なし  32 22.97  20.05  28.13  70.28   

整形外科では運動器(骨・関節・神経・筋肉・腱・靭帯)の外傷や疾患による痛み、機能障害、変形に対して診断・治療を行っています。
1位と2位は、股関節症、膝関節症等の関節疾患に対し人工関節置換術等を行った症例です。
3位は、滑膜炎、腱鞘炎、軟骨等の炎症に対する手術を行った症例です。
4位は、骨軟部の良性腫瘍に対し摘出術等を行った症例です。
5位は、脊柱管狭窄症関連に対し脊椎固定術等を行った症例です。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 36 4.11 3.94 0 44.97  
070520xx97xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 手術あり 35 4.97 8.32 2.86 62.09  
160200xx02000x 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 4.67 4.72 0 42.27  
080180xx99xxxx 母斑、母斑症 手術なし 30 2.03 4.07 0 2.47  
090010xx011xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 あり 27 12.89 15.14 0 48  

形成外科は顔面骨と全身の軟部組織を対象とする、非常に広範囲な治療領域を持つ診療科です。
1位は皮膚や皮下の腫瘍を摘出する手術等を行った症例です。
2位はリンパ浮腫に対してリンパ管吻合術等を行った症例です。
3位は事故等による顔面外傷(骨折)、鼻骨の異常や変形に対する治療を行った症例です。
4位はほくろやあざ(色素性母斑、母斑、血管腫、異所性蒙古斑)、しみ等に対する治療を行った症例です。
5位は乳がんの治療後に乳房の再建術を行った症例です。

脳神経外科血管治療科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 75 2.01 2.95 0 65.69  
010200xx01x00x 水頭症 水頭症手術 脳室穿破術(神経内視鏡手術によるもの)等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 67 6.54 19.18 2.99 75.64  
010200xx99x00x 水頭症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 61 4.00 6.57 0 77.43  
010030xx03x0xx 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術 手術・処置等2 なし 48 6.10 9.06 2.08 71.4  
010010xx03x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 21.23 20.55 10 59.13  

脳神経外科では脳・脊髄疾患全般に対して、診断や外科的治療を行っております。脳卒中センターを開設し、三島医療圏の医療施設から本院の脳神経外科医に24時間直接つながる電話:『脳卒中ホットライン 』 を設置しています。病院新本館A棟が開院からは同医療圏の要となる3次救命救急医療施設として、急を要する脳卒中の患者さん(くも膜下出血、脳梗塞、脳内出血)を本院救急医療部のスタッフと協力しつつ、24時間365日体制で受け入れています。
1位と4位は、未破裂脳動脈瘤の症例です。脳の血管の一部が瘤状に膨らんで出血を来していない状態で診断された症例で、脳動脈破裂によるくも膜下出血を回避するためにコイルやフローダイバーター(脳動脈瘤治療用に開発されたステント)を用いた治療が行われます。
2位と3位は、水頭症の症例です。脳の環境を整える働きを持つ脳脊髄液の巡りが悪化することによって脳機能の低下を引き起こす、高齢者に多い病気です。主な症状は歩行障害・尿失禁・認知機能の低下等で、適切な検査を行なって診断に至れば、シャント術等の外科治療によって症状が改善します。
5位は、脳腫瘍 頭蓋内腫瘍に対し、手術が行なわれた症例です。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
 040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 249 10.55 10.06 0 71.44  
 040040xx97x10x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし  20 31.90 18.37 10 73.35  
 040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし  15 9.80 9.68 6.67 38  
 040010xx97x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし  - 8.71  
 040010xx01x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 縦隔悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし - -  8.84 - -  

呼吸器外科では、肺がんを中心とした肺・縦隔疾患の外科的治療を行なっています。地域がん診療連携拠点病院(高度型)としての役割から地域と連携して治療に取り組んでおります。
1位と2位は、肺がんに対する外科手術の症例です。
3位は、気胸の症例です。治療は胸腔鏡を用いた外科手術等の治療を行います。
4位と5位は、縦隔(左右の肺に挟まれた領域)の悪性腫瘍に対し、胸腔鏡を用いた外科手術の症例です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 1あり 42 15.45 15.26 2.38 80.33  
050080xx97010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 38 22.89 15.83 7.89 82.53  
050161xx97x1xx 大動脈解離 その他の手術あり 手術・処置等2 1あり 33 32.12 28.45 18.18 66.48  
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 31 25.45 21.78 0 64.06  
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 27 2.00 2.66 0 68.19  

心臓血管外科・小児心臓血管外科では、大動脈瘤・動脈瘤専門外来を常設しており、重症例の積極的治療を行なっています。
1位は、腹部大動脈瘤の破裂を防止するためステントグラフト内挿術で、御高齢、複数疾患を患っていらっしゃる患者さんに低侵襲な治療です。
2位と4位は、心臓弁膜症に対する弁置換手術や弁形成手術、あるいはカテーテルを用いて開胸せずに弁膜症の治療を行う方法です。
3位は、大動脈解離の状態と患者さんの年齢等を考慮して人工血管置換術やステントグラフト内挿術を行う治療方法です。
5位は、下肢静脈瘤等に対し、カテーテルを用いて血管内焼灼術を行う治療です。小さな創で治療が完了します。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 784 2.11  2.63  75.72   
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼  153 4.46  4.67  77.98   
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし  135 4.24  5.80  0.74  71.2   
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼  108 4.56  5.18  72.88   
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼  82 7.96  8.05  57.15   

眼科では、地域医療機関の先生方との連携および各専門分野での先端医療の実績を目指しています。当科の特色は眼科のほぼすべての領域で豊富な経験を持つ専門医が診療にあたっており、バランス良く質の高い治療を提供しています。
1位と2位は白内障に対して水晶体再建術を行い、白内障だけでなく眼底疾患のある場合は硝子体茎顕微鏡下離断術も行う症例です。
3位は黄斑円孔・黄斑上膜等に対する硝子体茎顕微鏡下離断術や、ガス注入による血腫移動術等の症例です。
4位は緑内障に対して、流出路再建術や治療用のインプラント挿入術等の症例です。
5位は網膜剥離に対する網膜復位術や硝子体茎顕微鏡下離断術等の症例です。
いずれも本院で完結して退院する事が多く、転院はほとんどありません。この他、再手術症例に対する手術、難治性緑内障に対してのチューブシャント手術や濾過手術も行っています。

耳鼻咽喉科頭頚部外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 98 10.60 6.81 0 56.63  
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎  70 10.09 6.23  0  55.56  
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし  65  17.06  12.88  1.54  67.75  
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術  60  10.42  6.83  0  44.7  
03001xxx97x0xx 頭頸部悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし  49  11.41  10.70  6.12  72.73  

耳鼻咽喉科・頭頸部外科では耳、鼻、のどの疾患の診断と治療、顔面神経麻痺、めまい等を耳鼻咽喉科が担当し、頭頸部外科分野では、がんをはじめとする耳・鼻・副鼻腔・咽頭・喉頭領域の腫瘍(口腔を含む)や甲状腺腫瘍、唾液腺(耳下腺・顎下腺)腫瘍の治療を専門としています。
1位は耳下腺や口腔・咽頭等にできた良性腫瘍に対する腫瘍摘出術の症例です。
2位の慢性副鼻腔炎に対し、好酸球性副鼻腔炎や真菌症も含め、内視鏡手術等の治療を行う症例です。
3位と5位は耳下腺がん、下顎歯肉がん、声門がん、頸部リンパ節転移といった頭頸部にできた悪性腫瘍の症例です。とくに3位の症例は長時間に及ぶ手術によって加療する症例です。
4位は中耳炎や中耳真珠腫に対して鼓室形成手術を行った症例です。

脳神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2 なし 15歳以上  25  20.08  16.85  32  62.8  
010155xxxxx00x 運動ニューロン疾患等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし  22  11.41  13.13  9.09  69.14  
010110xxxxx4xx 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等2 4あり  22  14.86  16.50  13.64  68.09  
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2  20  17.60  15.97  50  74.25  
010170xx99x10x 基底核等の変性疾患 手術なし 手術・処置等2 あり 定義副傷病 なし  14  13.00  17.60  14.29  63.14  

脳神経内科では神経(大脳・小脳・脊髄・末梢神経系)系の炎症、変性、血管障害により生じる病気および筋肉の炎症、変性によって生じる病気の診療を行っています。当科では幅広い神経内科疾患の治療に取り組みながら、大学病院の特性を活かし、他診療科と連携を取りながら適切な医療の提供を心がけています。
1位は細菌やウイルス等の感染によって脳炎や脊髄炎を伴った患者さんに対する治療症例です。
2位は多発性硬化症や視神経脊髄炎、筋萎縮性側索硬化症等に対する症例です。指定難病に関する症例が多いのが特徴です。
3位は慢性炎症性脱髄性多発神経炎やギラン・バレー症候群等に対してガンマグロブリン療法を行った症例です。
4位は脳梗塞(発症から3日以内に入院かつ入院時の意識状態が刺激しないでも覚醒している状態)に対する内科的治療の症例です。
5位はパーキンソン病関連疾患に関する診断・治療症例となっております。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 34 7.18 9.25 0 65.38  
080220xx99xxxx エクリン汗腺の障害、アポクリン汗腺の障害 手術なし 27 3.70 3.26 0 33.67  
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 18 11.22 13.50 0 73.39  
080190xxxxxxxx 脱毛症 12 3.08 3.34 0 42.67  
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 11 4.91 7.29 0 76.82  

皮膚科では、臨床所見や一般検査のみでは診断が困難な症例に対しては、積極的に皮膚生検や特殊検査を行い、臨床・病理カンファレンスにて詳細に検討して確定診断を下し、最適な治療方針を決定しています。
1位は帯状疱疹の症例で昨年に続き最も多く、顔面、陰部に発生したもの、広範囲に及んでいるもの、汎発性帯状疱疹等の早期に入院加療が必要な患者さんが主体です。
2位は特発性後天性全身性無汗症の診断のための検査入院、診断確定後にステロイドパルス療法を行う症例です。
3位の膿皮症は、蜂巣炎(蜂窩織炎)・丹毒、壊死性筋膜炎等に対する抗生剤の点滴加療等の内科的治療の症例です。
4位は重症円形脱毛症に対し、ステロイドパルス療法を行う症例です。
5位は皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)に対する単純切除術等の症例となります。

腎泌尿器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 109 6.75 6.85 0.92 75.56  
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 99 27.65 9.51 1.01 67.2  
110080xx01xxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 95 10.89 11.30 0 70.07  
110070xx02xxxx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算 84 5.83 6.89 0 72.18  
11004xxx97xxxx 尿道・性器の良性腫瘍 手術あり 58 5.50 5.05 0 70.09  

腎泌尿器外科では、膀胱・前立腺・腎臓・精巣等の悪性腫瘍(がん)、腎不全・透析、腎移植、結石除去、排尿障害、副腎等の内分泌腫瘍、男性不妊、性機能障害等の診断・治療を行っています。我々の基本理念は、常に今求められる医療の実践を念頭に置いて、患者さんに喜ばれる治療、特に本院に特徴的な治療の開発と提供に取り組むことです。
例えば、膀胱癌に対する「膀胱温存治療」や、前立腺癌に対する「高齢者に優しい内分泌化学療法-OMCレジメン」を開発してきました。この他にも、術後の負担が少ない腹腔鏡下手術に積極的に取組み、近年では前立腺がん・腎がん・膀胱がん等に対してロボット支援下手術を導入し、体に負担が少ない手術治療が可能になっています。今後も、これらの治療をさらに発展させるとともに、地域医療機関と密接な連携を取りながら、幅広い領域にわたって患者さんの「ニーズにかなう医療」を実践しています。
1位と2位と4位は膀胱の悪性腫瘍(がん)に対して、上位から順に、手術目的/化学・放射線療法目的/血管等を撮影しながら行う手術目的で入院した症例となります。
3位は前立腺の悪性腫瘍(がん)に対して、手術目的で入院した症例となります。
5位は主に腎盂・尿管がんの疑いに対して、尿管鏡検査目的で入院した症例となります。

産科・生殖医学科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120140xxxxxxxx 流産 40 1.20 2.45 0 35.13  
120130xx97xxxx 異所性妊娠(子宮外妊娠) 手術あり 17 5.65 5.28 0 30.94  
120050xx01x0xx 絨毛性疾患 胞状奇胎除去術等 手術・処置等2 なし - - 2.46 - -  
120130xx99xxxx 異所性妊娠(子宮外妊娠) 手術なし - - 5.46 - -  
120260x0970xxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) その他の手術あり 手術・処置等1 なし - - 4.60 - -  

当科では妊娠高血圧症、多胎妊娠、胎児異常、その他さまざまな合併症に関連したハイリスク妊娠・分娩については母体・胎児集中管理室(MFICU)で管理し、院内の新生児集中管理室(NICU)や他科との連携をはかりながら対応しています。また胎児に異常が発見された時は、早期から母体と胎児を同時に管理しています。
また症例で最も多いのは稽留流産の症例であり、自然待機を選択肢に入れつつ、手術を希望されれば子宮内容除去術を施行しています。異所性妊娠(子宮外妊娠)に対する症例では、手術ありは腹腔鏡手術を行い、手術なしはメソトレキセートによる保存治療を行っています。尚、産科で本来、最も多いのは普通分娩の症例ですが、今回の病院指標における集計では除外されています。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

婦人科・腫瘍科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 241 3.93 4.27 0 61.28  
120060xx02xxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 147 5.59 5.98 0 43.03  
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2 なし 136 3.01 3.02 0 41.6  
120010xx99x70x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 7あり 定義副傷病 なし 116 3.83 4.08 0 60.94  
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 109 11.28 10.48 0 57.09  

婦人科・腫瘍科では、子宮頸部・子宮・卵巣等の悪性腫瘍(がん)、子宮筋腫・卵巣のう腫等の良性腫瘍、性器不正出血、月経困難症、卵子・胚凍結保存等の妊孕能温存治療等の診断・治療を行っています。全国に先がけて、2010年から悪性腫瘍に対する腹腔鏡手下術を施行し、早期回復を目指すと共に良好な治療成績を収めてきました。2016年からダヴィンチによるロボット支援手術を開始しております。腹腔鏡手術以上に繊細な手術が可能となり、より困難な手術症例にも対応しております。さらに当科では術後のリンパ浮腫発生を軽減する目的で、子宮頸がん、子宮体がんにおけるセンチネルリンパ節生検を臨床研究として行っております。早期子宮頸がん・体がんの患者さんにご説明の上、ご同意いただければセンチネルリンパ節生検を行うことによりリンパ節郭清を省略し、術後のリンパ浮腫をできる限り少なくするように努めております。
また、がん患者さんの悪性腫瘍治療後に起こる様々な精神的・身体的・社会的問題にも取り組んでおり、専門外来を開設して、トータルヘルスケアを行っています。若年発症のがん患者さんに対しては、各診療科と協力して妊孕能温存手術の実施と、卵子・胚・精子凍結保存治療を行い、がん治療後に妊娠・出産が可能となるように努めています。

1位、3位~5位は子宮頸部・子宮・卵巣等の悪性腫瘍(がん)に対する手術や化学療法を目的とした入院症例となります。
2位は子宮筋腫に対して、手術目的で入院した症例となります。

救急科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 50 17.48 26.42 90 79.14  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 28 16.46 21.11 46.43 78.43  
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 8.92 8.54 29.17 56.08  
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 2.70 3.61 0 37.61  
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 18 9.00 10.14 22.22 66.06  

救急医療部では、様々な病態が重なった重症患者さんに対して円滑に対応できることを行動目標の一つにしており、救命救急センターの中核として、救急科専従医が芯となり各科とも連携しながら診療を行っております。また、メディカルコントロール体制を牽引し、病院前救急活動、救急搬送後の初期治療、そして入院治療をシームレスに行っております。そのため、救急医療部では手術や救命集中治療室での入院治療も行っています。集計条件では最終的に退院した診療科での症例数が計上されますので、入院した時点で救急医療部であっても経過によっては他の専門診療科に転科する症例もあります。
1位は転倒やベッドからの転落、交通事故による大腿骨骨折、2位は気管に入った食物や唾液等による誤嚥性肺炎、3位と5位は転倒や交通事故による頭部外傷、4位は過量内服、蜂さされ・蛇咬傷による中毒となっています。

麻酔科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010111xxxxx0xx 遺伝性ニューロパチー 手術・処置等2 なし  - -  12.06      
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし - -  15.60 - -  
010120xx99xxxx 特発性(単)ニューロパチー 手術なし - -  6.52 - -  
070343xx99x20x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし - -  7.23 - -  
010310xx99x00x 脳の障害(その他) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - -  9.93 - -  

麻酔科・ペインクリニックでは、手術室や血管造影室における手術麻酔と、ペインクリニックの2つの診療を実施しています。
手術麻酔では、24時間体制で、新生児から高齢者まで幅広い年齢層と高度技術の手術に対応可能であり、術前・術後に患者さんへ診察を実施しています。
ペインクリニックでは、様々な痛みに対して、神経ブロック/薬物療法を中心に、脊髄刺激療法や、鍼治療等東洋医学的治療を併用しています。
また、がん性疼痛に関して、院内緩和ケアチームと連携して、適応があれば神経ブロック等を行っています。
1位は帯状疱疹後神経痛に対して、神経ブロック療法/脊髄刺激装置植込術目的で入院した症例となります。
ニューロパチーとは、中枢神経から枝分かれした末梢神経に障害が出ることで、糖尿病・アルコール多飲・病原体に感染・悪性腫瘍に伴う場合等、様々な原因があります。
2位は腰部脊柱管狭窄症に対して硬膜外腔癒着剥離術目的で入院した症例となります。
3位は三叉神経痛に対して、神経ブロック療法目的で入院した症例となります。
4位は腰部脊柱管狭窄症に対して、神経ブロック療法目的で入院した症例となっています。
5位は複合性局所疼痛症候群(CRPS)に対して、持続硬膜外ブロック開始し、リハビリ目的で入院した症例と脳髄液漏出症に対して、硬膜外自家血注入療法(患者さんご自身の血液を硬膜外腔に注入して髄液の漏出部位を塞ぐ)目的で入院した症例となっています。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数


 癌の部位 初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 117 16 21 22 17 18 1 8
大腸癌 49 54 71 41 - 42 2 8
乳癌 97 113 17 - 53 10 1 8
肺癌 158 66 129 197 92 119 1 7,8
肝癌 14 48 11 15 19 125 2 8

本院は大学病院であると共に国指定の地域がん診療連携拠点病院(高度型)、がんゲノム医療連携病院に指定されています。
がん治療に関しましても先端医療開発部門が開設され、さらに高度な先進的医療を提供いたしております。
また当院のがん医療総合センターでは多職種のスタッフが集まり診断から治療、看護、患者相談等の横断的な役割を果たしております。  

【初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数】  
がんが疑われると、一般的にはまず、がんであるかを確定するための検査を行い、次に治療方針を決めるために、がんの進行度(進み具合)を診断する検査を行います。
上記表のStage(病期)とはUICC(国際対がん連合)によって定められた分類で、それぞれの部位(臓器)において、
①原発腫瘍の広がり(T)②領域リンパ節転移の有無と広がり(N)③遠隔転移の有無(M)の3つの要素で評価し、病期(Stage)に分類され、治療方針等の決定の要素となっております。
上記は胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの5部位について病期(Stage)別の患者数を示しています。

胃がんではⅠ期の患者さんが多く受診されており、内視鏡的治療が多く行われています。
大腸がんでは、Ⅲ期の患者さんが多く受診されており、Ⅰ期からⅢ期では内視鏡的治療や腹腔鏡下治療という低侵襲の治療を実施することにより、少しでも患者さんの体への負担を減らし、一人ひとりの病態に応じた治療を心がけ、患者さんの要望を聞いたうえで、それぞれの治療法について十分に話し合いながら最善の方法に努めています。また、Ⅳ期では化学療法を中心に治療が行われています。

乳がんではⅠ期、Ⅱ期の患者さんが多く受診されており、外科手術、放射線治療、薬物療法(内分泌[ホルモン]療法、化学療法、分子標的薬治療)等を、がんの性質や病期、全身の状態、年齢等を考慮し、それぞれの治療を単独で行う場合と、複数の治療を組み合わせた治療が行われています。

肺がんではⅣ期の患者さんが多く受診されており、薬物療法(化学療法、分子標的薬治療、免疫チェックポイント阻害剤等)を中心に治療が行われています。また、Ⅰ期、Ⅱ期では開胸手術や最近では10㎝以下の切開で体の負担の少ない胸腔鏡を用いた手術が行われています。Ⅲ期では外科手術を行う場合もありますが、放射線治療や化学放射線療法が多く行われています。また、肺癌では再発の患者さんについても多く受診されていますので、状態に応じた治療が行われています。

肝がんでは肝臓の状態や肝臓以外への転移、血管等への広がり、がんの数や大きさを考慮し、外科手術、ラジオ波焼灼療法(RFA)、肝動脈化学塞栓療法(TACE)などを中心に治療を行っております。

なお、検査入院などの短期の入院や手術後に総合的な評価を行う検査の結果が未だの場合等は、UICC病期分類で不明と分類されています。
 
〈患者数について〉
「-」:患者数について10未満の数値の場合は、-(ハイフン)を記入。

〈用語について〉
癌取扱い規約:日本で編集されている規約で、癌の状態や治療結果を記録する際の約束事を関連学会がまとめた本。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等


重症度  患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - 5.25 43.25
中等症 39 20.87 75.59
重症 - 31 78.33
超重症 - 12 75
不明 - 0 0

この表では成人の市中肺炎の重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。市中肺炎とは、通常の社会生活を送っている中で発症する肺炎のことです。
15歳以上で、医療資源を最も投入した傷病名が、インフルエンザ、ウイルス肺炎、肺炎等の患者さんについて集計しています。
重症度別にみると患者数が多いのは中等症の症例になっています。重症度が上がるごとに平均在院日数が長くなり、平均年齢が上がるごとに重症化する傾向であることがわかります。
成人市中肺炎ガイドラインでは、軽症の場合は外来治療が基本ですが、重篤な基礎疾患や、がんの既往がある患者さんでは重症化を危惧され入院となるケースがあります。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

5.脳梗塞の患者数等


発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 149 24.27 76.42 48.99
その他 23 17.91 73.22 34.78
- 172 23.42 75.99 47.09

この表は脳梗塞の病型別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率の表となります。
本院では、脳卒中センターを開設し、24時間365日体制で脳卒中患者さん(くも膜下出血、脳梗塞、脳内出血)を受け入れています。脳神経外科医、脳血管内治療医、そして脳神経内科医および救急医が担当しています。
発症日から3日以内の急性期脳梗塞が149件ありました。平均入院期間は24日で、そのうち約5割の患者さんが回復期リハビリを行なうため、リハビリを専門とする病院に転院されています。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 12 6.50 10.92 8.33 70.58  
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 11 7.27 17.55 0 75.91  
K654 内視鏡的消化管止血術 10 12.20 25.60 50 75.8  
K6261 リンパ節摘出術(長径3㎝未満) - - - - -  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -  

・内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)
内視鏡を用いて大腸の早期がんやポリープ等に対して粘膜層下から病巣を切除する治療です。
・抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合)
抗がん剤治療の際に手足の血管から点滴できない場合等には、鎖骨下静脈、内頸静脈等中心静脈と呼ばれる心臓近くの静脈へカテーテルを挿入し、皮下に埋め込んだポートと呼ばれる装置に接続して点滴を行うための治療です。
・内視鏡的消化管止血術
胃や小腸等の出血性病変に対して、内視鏡下で出血箇所をクリップで止める、または焼灼して止血する手術です。
・リンパ節摘出術(長径3cm未満)
リンパ節腫脹に対して、皮膚切開を加えてリンパ節を摘出します。そのリンパ節を病理組織診断等に提出し、診断を確定させて治療方針を検討します。
・内視鏡的胆道ステント留置術
胆道が狭窄している症例で、ステントといわれる医療材料を用いて胆汁が腸管に流れるのを助ける治療です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

呼吸器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -  
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -  
K496-4 胸腔鏡下膿胸腔掻爬術 - - - - -  
K513-4 胸腔鏡下肺縫縮術 - - - - -  
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術)(楔状部分切除によるもの) - - - - -  

・抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合)
抗がん剤治療の際に手足の血管から点滴できない場合等には、鎖骨下静脈、内頸静脈等中心静脈と呼ばれる心臓近くの静脈へカテーテルを挿入し、皮下に埋め込んだポートと呼ばれる装置に接続して点滴を行うための治療です。
・内視鏡的消化管止血術
胃や小腸等の出血性病変に対して、内視鏡下で出血箇所をクリップで止める、または焼灼して止血する手術です。
・胸腔鏡下膿胸腔掻爬術
膿胸腔に胸腔鏡を挿入し、胸腔腔内を観察しながら胸腔壁に付着している膿性・醸膿皮膜を掻爬し、より効果的にドレナージを行う手術です。
・胸腔鏡下肺縫縮術
全身麻酔で左右分離換気下に手術する側の換気を止め、胸腔鏡下に肺を縫い縮める手法で、肺を切除しない手術です。
・胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術)(楔状部分切除によるもの)
胸に小さな傷をつけ、直径2~10㎜の細長いカメラスコープを体に挿入することで体内をモニター画面に写し、それを見ながら行なう手術です。肺の患部である肺の外側の一部分を部分的に切除する手術です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 268 1.50 8.04 6.34 73.25  
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 97 1.03 3.64 0 62.97  
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 93 0.03 6.13 0 72.87  
K697-32ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)(2cmを超えるもの)(その他のもの) 64 1.11 8.20 1.56 74.7  
K6852 内視鏡的胆道結石除去術(その他もの) 61 1.54 4.66 3.28 74.98  

・内視鏡的胆道ステント留置術
胆道が狭窄している症例で、ステントといわれる医療材料を用いて胆汁が腸管に流れるのを助ける治療です。
・内視鏡的膵管ステント留置術
膵管が狭窄している症例で、ステントと言われる医療材料を用いて膵液の流れを良くする治療です。
・内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術)
胃や十二指腸の早期癌の中で条件にあう症例に対して、内視鏡を用いて粘膜下層まで病巣を切除する治療です。
・肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)(2cmを超えるもの)(その他のもの)
腫瘍の中に電極針を挿入し、ラジオ波を流す事で癌細胞を焼灼させることを目的とした治療です。
・内視鏡的胆道結石除去術(その他もの)
内視鏡を用いてバスケットワイヤーカテーテルで砕石を行わず結石の摘出のみを行う治療です。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) 183  1.90  2.47  1.09  72.72   
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 164 2.32  2.86   0.61  69.73  
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞に対するもの) 77  0.01  16.16  7.79  70.62   
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術  60  1.80 4.03  3.33  77.05   
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合)  35  3.54 10.40  2.86  76.43   

・経皮的冠動脈形成術(その他のもの)
虚血性心疾患等に対し、バルーンカテーテルを用いて狭窄部で広げることで、狭窄部の血管の広さを拡張する治療です。薬剤コーティッドバルーンが登場し、ステントを留置せずに治療を行います。
・経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの)
特殊なカテーテルを用いて不整脈を引き起こす心筋組織を焼灼することで原因を取り除く治療になります。
・経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞に対するもの)
虚血性心疾患等に対し、バルーンカテーテルを用いて狭窄部で広げることで、狭窄部の血管の広さを拡張する治療です。
・四肢の血管拡張術・血栓除去術
閉塞性動脈硬化症による四肢の血管狭窄、閉塞部に対して、バルーンカテーテルやステントを用いて狭窄部で広げることで、狭窄部の血管の広さを拡張する治療です。
・ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合)
心臓に電気刺激を与えて心拍動を起こさせる装置であるペースメーカーは、電気刺激を心臓に伝える電極と刺激発生装置であるペースメーカー本体からなり、これらを体内に植え込む治療になります。

リウマチ膠原病内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 23 8.52 24.43 0 72.3  
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -  
K386 気管切開術 - - - - -  
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) - - - - -  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -  

・内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)(長径2cm以上)
大腸の早期がん・ポリープ等に対して、内視鏡下で病巣を切除する手術です。
・内視鏡的消化管止血術
胃や小腸等の出血性病変に対して、内視鏡下で出血箇所をクリップで止める、または焼灼して止血する手術です。
・気管切開術
気管の狭窄・閉塞で呼吸困難を生じる疾患(外傷・異物・がん等)や、喀痰等を排出困難な疾患(重症な肺炎や肺水腫)、誤嚥の症例等で適応となり、気道用のチューブを挿入するための気管切開口を確保する手術です。
・内視鏡的胆道ステント留置術
胆道が狭窄している症例で、ステントといわれる医療材料を用いて胆汁が腸管に流れるのを助ける治療です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度のもの) 12 0.00 31.75 8.33 0  
K616-3 経皮的胸部血管拡張術(先天性心疾患術後に限る) 11 1.91 5.36 0 1.36  
K570-3 経皮的肺動脈形成術 - - - - -  
K5622 動脈管開存症手術(動脈管開存閉鎖術(直視下)) - - - - -  
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、胸腔内血管等)(その他のもの) - - - - -  

・新生児仮死蘇生術(仮死第1度のもの)
蘇生を必要とする新生児に対して、初期処置、人工呼吸、胸骨圧迫、薬物投与・補液が必要か、ステップ順に評価しながら処置します。
本院産科と連携して、妊娠高血圧症・前期破水等のハイリスク妊娠・分娩の出生後に、速やかに対応しています。
Apgar scoreという判定方法により、4~6点ならば仮死第1度と診断します。
・経皮的胸部血管拡張術(先天性心疾患術後に限る)
四肢の血管狭窄、閉塞部に対して、バルーンカテーテルやステントを用いて狭窄部で広げることで、狭窄部の血管の広さを拡張する治療です。
・経皮的肺動脈形成術
カテーテルを用いて肺動脈の狭窄・閉塞部位をバルーンにて拡張し、血管を再疎通させ肺血流を増やす手術です。
・動脈管開存症手術(動脈管開存閉鎖術(直視下))
左胸の横を開け、動脈管を縛るまたはチタン製のクリップや直接結紮で遮断する手術です。
・血管塞栓術(頭部、胸腔、胸腔内血管等)(その他のもの)
出血の原因となる血管に塞栓物質を注入することで止血を行う治療です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの) 95 1.01 2.48 0 60.31  
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 91 2.38 12.07 0 68.65  
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの) 77 1.04 6.56 0 66.01  
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 59 1.10 3.27 0 63.2  
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 49 1.02 0.69 0 68.31  

・乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの)
かつては乳がんを手術する時に、転移しやすいわきの下(腋窩部)にあるリンパ節を切除することが一般的でした。現在は術中にセンチネルリンパ節(最初にがん細胞が流れつくリンパ節)生検を行って転移が確認されなかった場合に、腋窩リンパ節の切除を行わない手術となります。
・腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術
結腸(盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸)がんに対して、腹腔鏡下で病巣を切除する手術です。
・乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの)
乳がんに対して直視下で病巣を切除し、術中にセンチネルリンパ節生検を行って転移が確認されなかった場合に、腋窩リンパ節の切除を行わない手術となります。
・腹腔鏡下胆嚢摘出術
胆嚢炎や胆嚢結石症に対して、腹腔鏡下で胆嚢を摘出する手術です。
・抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合)
抗がん剤治療の際に手足の血管から点滴できない場合等には、鎖骨下静脈、内頸静脈等中心静脈と呼ばれる心臓近くの静脈へカテーテルを挿入し、皮下に埋め込んだポートと呼ばれる装置に接続して点滴を行うための治療です。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩、股、膝) 234 1.38 16.68 67.09 73.12  
K0801 関節形成手術(肩、股、膝) 39 1.05 13.46 35.9 65.18  
K0782 観血的関節固定術(胸鎖、肘、手、足) 36 1.17 14.69 52.78 59.42  
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)(後方又は後側方固定) 32 2.63 25.25 31.25 68.22  
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)(後方椎体固定) 25 2.36 16.80 28 68.68  

・人工関節置換術(肩、股、膝)
傷ついた肩、股、膝関節の関節面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。
・関節形成手術(肩、股、膝)
運動制限や変形,疼痛などの障害がある関節に対して、骨や軟骨の一部を削ったり形を整えたりして機能を回復させる手術です。
・観血的関節固定術(胸鎖、肘、手、足)
関節の破壊や変形が著しい場合や関節を動かす筋肉が麻痺して機能が失われている場合に、関節軟骨を取り除いて骨の表面を露出させ、骨の両端を接触させて固定する手術です。
・脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)(後方又は後側方固定)
比較的広い範囲の時に用いられ、椎弓を切除して脊柱管を広げ、椎体間の不安定性を改善する手術です。
・脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む)(後方椎体固定)
金属製のインプラントを用いたうえ、人工骨や自身の骨を移植して椎体間を固定する手術です。

形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K628 リンパ管吻合術 35 1.14 2.83 2.86 62.09  
K427 頬骨骨折観血的整復術 17 1.00 3.06 0 55.65  
K0171 遊離皮弁術(顕微鏡下血管柄付きのもの)(乳房再建術の場合) 17 1.00 9.82 0 49.06  
K013-21 全層植皮術(25c㎡未満) 16 0.81 7.31 0 34.94  
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 15 0.67 6.20 0 74.8  

・リンパ管吻合術
婦人科領域の悪性腫瘍や乳がん治療に引き続き生じる続発性リンパ浮腫(むくみ)に対する理学療法や外科的治療を行っています。
・頬骨骨折観血的整復術
頬骨骨折は顔面骨骨折の中では頻度が高く、手術は口腔粘膜切開および皮膚切開から行われ、金属プレート、吸収性プレートを含めた整復固定術を行っています。
・遊離皮弁術(顕微鏡下血管柄付きのもの)(乳房再建術の場合)
乳房手術後の乳房の形態を維持するために、ご自身の組織(遊離腹部穿通枝皮弁、腹直筋皮弁)の一部を皮膚・脂肪を血流を維持したまま移植する手術で広背筋などの筋皮弁と比較して、筋肉への犠牲が少ないのが特徴です。
・全層植皮術(25c㎡未満)
比較的小さい範囲、または皮膚の特徴を生かしたい場合に皮膚の欠損部に体の別の場所から皮膚を全層(表皮と真皮)までを採取し、欠損部に移植する植皮方法です。
・皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
病巣を取りきるためにはもともとの腫瘍より大きく切除する必要がありますが、整容面にかかわる顔等の腫瘍では形成外科の技術によってきれいに治します。

脳神経外科血管治療科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1742 水頭症手術(シャント手術) 72 2.19 7.56 5.56 74.99  
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 63 6.60 34.13 22.22 59.6  
K1781 脳血管内手術(1箇所) 42 0.76 15.05 19.05 66.57  
K178-4 経皮的脳血栓回収術 35 0.06 26.63 65.71 77.63  
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 32 1.03 12.81 6.25 78.84  

・水頭症手術(シャント手術)
余分な髄液をカテーテルを用いて腹腔内等に排出するための経路を作る手術です。本院では「脳室-腹腔シャント術」の替わりに、脳を穿刺しない「腰椎-腹腔シャント術」を積極的に選択することで、より安全で、かつより短時間の手術を行なっています。
・頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの)
脳腫瘍を摘出する手術です。本院では手術室内にCTを備えたハイブリッド手術室で、腫瘍の可視化が可能な蛍光顕微鏡や手術支援装置(ナビゲーションや電気生理学検査機器等)を用いて手術を行っています。また腫瘍が重要な脳機能領域に侵入あるいは近接している場合には、安全かつ最大限に腫瘍を切除できる範囲を同定する目的で手術中に患者さんの脳症状を確認しながら腫瘍の摘出操作を行なう「覚醒下手術」と呼ばれる手術法を必要に応じて選択しています。摘出した腫瘍が悪性の場合は術後に治療をおこなうため手術後の入院日数が長くなります。
・脳血管内手術(1箇所)
脳動脈瘤や脳動静脈奇形および脳動静脈瘻等の動静脈シャント(血管の異常)に対して、足の付け根の血管からカテーテルを挿入し、血管内手術用カテーテルを用いて行う手術です。
・経皮的脳血栓回収術
足の付け根等の血管からカテーテルを挿入し、 そこから閉塞した血管内を通してマイクロカテーテルを脳の病変部まで誘導し、原因となる血栓を取り除いて血流を再開させる手術です。
・慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
慢性硬膜下血腫に対し頭蓋骨に孔を開け、硬膜を切開し溜まった血液を出した後に血腫腔の中をきれいに洗い、チューブを挿入し血腫を排出させる手術です。

呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
 K514-21  胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除)  101 2.58  6.28  70.1   
 K514-23  胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)  91 2.07  9.44  72.67   
 K5143  肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 41 2.54  9.02  74.2   
 K514-22  胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)  20 2.00  6.35  69   
 K5131  胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの))  17 4.59  6.06  5.88  39.94   

・胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除)
胸部に2~4cmの皮膚を切開し、直径5~10㎜の細長いカメラスコープを体に挿入することで体内をモニター画面に写し、それを見ながら行なう手術です。部分切除とは、肺がんの病巣だけを切除する手術です。
・胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)
胸部に2~4cmの皮膚を切開し、直径5~10㎜の細長いカメラスコープを体に挿入することで体内をモニター画面に写し、それを見ながら行なう手術です。肺がんの病巣の存在する肺葉を切除又は1肺葉を超える範囲まで切除する手術です。
・肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの)
胸部に15~25cmの皮膚を切開し、肋間から開胸して病巣のある肺葉を切除又は1肺葉を超える範囲まで切除する手術です。
・胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)
胸部に2~4cmの皮膚を切開し、直径5~10㎜の細長いカメラスコープを体に挿入することで体内をモニター画面に写し、それを見ながら行なう手術です。肺がんの病巣のある肺区域を切除する手術です。
・胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの))
胸部に2~4cmの皮膚を切開し、直径5~10㎜の細長いカメラスコープを体に挿入することで体内をモニター画面に写し、それを見ながら行なう手術です。肺がんの病巣の存在する肺の外側の一部分を部分的に切除する手術です。

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K555-22 経カテーテル弁置換術(経皮的大動脈弁置換術) 45 9.87 15.33 8.89 84.31  
K5612ロ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(腹部大動脈) 33 2.67 10.03 3.03 79.88  
K5551 弁置換術(1弁のもの) 27 6.19 29.41 3.7 71.44  
K5522 冠動脈,大動脈バイパス移植術(2吻合以上のもの) 25 4.60 25.44 4 71.4  
K5603ニ 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む)(上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術)(その他のもの) 24 2.21 32.58 12.5 69.63  

・経カテーテル大動脈弁置換術(経皮的大動脈弁置換術)
カテーテルを使って人工弁を患者さんの心臓に装着する手術です。開胸する必要がありません。
・ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(腹部大動脈)
血管内に折りたたんだステント(金属)付きの人工血管を挿入し、大動脈瘤の存在する部分で内側から拡げることで、瘤への血液を途絶させ破裂を防ぐ治療です。
・弁置換術(1弁のもの)
大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、肺動脈弁のいずれか1つを切除して、人工の心臓弁を同じ位置に縫着する手術です。標準的な弁膜症の治療法の1つです。
・冠動脈,大動脈バイパス移植術(2吻合以上のもの)
細くなった冠動脈部分を飛び越えて、血流供給が不足している冠動脈に新しく血液の通り道(バイパス)を作る方法で、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞等)に対して行われる手術です。
・大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む)(上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術)(その他のもの)
心臓の近く(上行大動脈)や脳血管分岐を含む場所(弓部大動脈)の手術では、胸の真ん中を切開し手術を行いますが、心臓の手術と同じように体外循環を使って、心臓の拍動を止め、脳の血流を機械で維持しながら、瘤の前後を含めて人工血管に取り換えるという人工血管置換術を行います。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
 K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 888  0.06  1.44  76.1   
 K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの)  344 0.75  3.48  0.29  67.78   
 K2682イ 緑内障手術(流出路再建術)(眼内法)  124 0.21  1.89  74.85   
 K2683 緑内障手術(濾過手術)  76 0.47  8.32  76.28   
 K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの)  71 0.62  2.25  72.07   

・水晶体再建術 (眼内レンズを挿入する場合・その他のもの)
白内障(水晶体の混濁)で視力が低下した場合に、水晶体を除去しただけでは通常は網膜に焦点が合わなくなるので、人工のレンズを同時に挿入する治療です。
・硝子体茎顕微鏡下離断術 (網膜付着組織を含むもの)
・硝子体茎顕微鏡下離断術 (その他のもの)
網膜剥離や糖尿病網膜症、高血圧等による硝子体出血、黄斑円孔や黄斑上膜などの黄斑部疾患等に行われ、硝子体内に細い手術器具を入れて硝子体を除去する手術です。
・緑内障手術 (流出路再建術)
眼内を満たす房水の流れる生理的なルートを再建し眼圧を下げる手術です。
・緑内障手術(濾過手術)
眼内を満たす房水の流れるルートの再建が期待できない場合に、新たに前房と結膜下を結ぶ房水通路を作成して眼圧を下げる手術です。

耳鼻咽喉科頭頚部外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術)  61  1.97 8.07 0 58.33  
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)  48  2.00  6.85 0  61.31  
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術)  34  2.21  7.15 0  50.79  
K3191 鼓室形成手術(耳小骨温存術)  32  1.63  7.69 0  43.59  
K3192 鼓室形成手術(耳小骨再建術)  31  1.55 7.81 0  43.81  

・耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術)
耳下腺浅葉摘出術は、腫瘍を耳下腺浅葉と共に摘出する方法です。耳下腺とは唾液を作る臓器の一つで、左右の耳の前方にあります。耳下腺内には顔面神経が走行しており、顔面神経より浅い部分を浅葉、深い部分を深葉と呼んでいます。
・内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
内視鏡を用いて罹患している副鼻腔の自然口を大きく拡大し、副鼻腔内の病的に肥厚した粘膜を切除する手術です。多くの慢性副鼻腔炎症例では複数の副鼻腔を処理するので、その場合はⅢ型の適応となります。
・内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術)
内視鏡を用いて罹患している副鼻腔の自然口を大きく拡大し、副鼻腔内の病的に肥厚した粘膜を切除する手術です。長期罹患している重症の慢性副鼻腔炎症例の場合には、全副鼻腔を処理し、鼻腔・副鼻腔を単洞化する必要があり、その場合はⅣ型の適用となります。
・鼓室形成手術(耳小骨温存術)
伝音難聴や混合性難聴のなかで、鼓膜や耳小骨を含む中耳に問題がある場合に鼓室形成術の対象となります。鼓膜穿孔による伝音難聴があっても3つの耳小骨に欠損等がなく、鼓室・上鼓室の病変が軽度な症例が耳小骨温存術の適応となります。
・鼓室形成手術(耳小骨再建術)
伝音難聴や混合性難聴のなかで、鼓膜や耳小骨を含む中耳に問題がある場合に鼓室形成術の対象となり、病巣を除去するとともに鼓膜・耳小骨連鎖を再建することで、聴力の改善を目的としています。

脳神経内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -  
K386 気管切開術 - - - - -  
K502-5 胸腔鏡下拡大胸腺摘出術 - - - - -  
K154-3 定位脳腫瘍生検術 - - - - -  
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) - - - - -  

・胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)
経口摂取が難しい症例や誤嚥性肺炎の危険がある症例に対して、腹壁から直接胃内に到達する経路を造設する手術です。
・気管切開術
気管の狭窄・閉塞で呼吸困難を生じる疾患(外傷・異物・がん等)や、喀痰等を排出困難な疾患(重症な肺炎や肺水腫)、誤嚥の症例等で適応となり、気道用のチューブを挿入するための気管切開口を確保する手術です。
・胸腔鏡下拡大胸腺摘出術
重症筋無力症に対する治療方法の1つで、胸腺組織は心膜周囲の脂肪組織にも存在するため、胸腺摘出のみでは胸腺組織を摘除できないとして行われる手術です。
・定位脳腫瘍生検術
脳腫瘍の診断目的に、腫瘍の一部を採取する手術です。
・内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)
内視鏡を用いて大腸の早期がんやポリープ等に対して粘膜層下から病巣を切除する治療です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 11 0.36 2.91 0 75.36  
K013-22 全層植皮術(25c㎡以上100c㎡未満) - - - - -  
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -  
K013-23 全層植皮術(100c㎡以上200c㎡未満) - - - - -  
K013-21 全層植皮術(25c㎡未満) - - - - -  

・皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
悪性黒色腫をはじめとした皮膚悪性腫瘍に対しては、センチネルリンパ節の同定と転移の検索、術式、最新の化学療法や放射線療法を適宜検討しながら最適な治療を行います。また、悪性腫瘍に対してだけではなく良性腫瘍に対しても手術による治療を行っております。
・全層植皮術
摘出する腫瘍が大きい場合、そのまま縫合を行うことが出来ないので、他の部分から皮膚を植皮する治療です。
・四肢の血管拡張術・血栓除去術
閉塞性動脈硬化症による四肢の血管狭窄、閉塞部に対して、バルーンカテーテルやステントを用いて狭窄部で広げることで、狭窄部の血管の広さを拡張する治療です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

腎泌尿器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 126 2.47 4.90 1.59 75.07  
K785 経尿道的腎盂尿管腫瘍摘出術 120 1.15 3.28 0 71.09  
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 95 1.20 8.71 0 70.15  
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 75 1.39 3.72 0 72.44  
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 61 6.77 11.59 8.2 70.03  

・膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの)
早期の膀胱がんに対して、尿道から膀胱内へ入れた内視鏡下で病巣を切除する手術です。膀胱に内視鏡を入れる時に、中を膨らませる灌流液が必要となりますので、灌流液に生理食塩水を使用します。
・経尿道的腎盂尿管腫瘍摘出術
尿道から入れた内視鏡下で、腎盂・尿管がん、またはその疑いに対しては生検的に病巣を切除する手術です。
・腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの)
ロボット支援手術システムを用いた手術です。ロボット支援手術システム(内視鏡手術用支援機器)とは、腹部に開けた小さい穴へ、人間の手と同じ動きをする機械アームを挿入し立体的に映し出される拡大画像を見ながら、操作パネルよりアームを動かして手術する遠隔操作システムのことをいいます。
・膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの)
早期の膀胱がんに対して、尿道から膀胱内へ入れた内視鏡下で病巣を切除する手術です。
・末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの)
血液透析のため、上腕部の静脈と動脈を吻合して、動静脈瘻を造設する手術です。

産科・生殖医学科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K890-4 採卵術 86 0.00 0.00 0 38.59  
K9091イ 流産手術(妊娠11週までの場合)(手動真空吸引法によるもの) 38 0.05 0.08 0 35.39  
K9122 異所性妊娠手術(腹腔鏡によるもの) 16 0.69 3.81 0 30.13  
K911 胞状奇胎除去術 - - - - -  
K8961 会陰(腟壁)裂創縫合術(分娩時)(筋層に及ぶもの) - - - - -  

・採卵術
経膣超音波を見ながら、長い注射針を膣の壁から卵巣内の卵胞に刺し入れて、卵胞液ごと成熟した卵子を吸引します。
・流産手術(妊娠11週までの場合)(手動真空吸引法によるもの)
妊娠22週未満に妊娠が中断するものを流産といい、流産手術は、子宮内容除去を行う治療になります。
・異所性妊娠手術(腹腔鏡によるもの)
異所性妊娠(子宮外妊娠)とは、受精卵が子宮内腔以外の場所(多くは卵管)に着床して起こる妊娠をいいます。
放置すると大量出血をきたす可能性があるため異所性妊娠の部位(多くは卵管妊娠)を切除し摘出する治療になります。
・胞状奇胎除去術
胎盤絨毛がのう胞化したものを胎状奇胎といい、子宮内容除去術を行う治療になります。
・会陰(腟壁)裂創縫合術(分娩時)(筋層に及ぶもの)
分娩時に会陰および腟壁にできる裂傷の治療になります。


※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

婦人科・腫瘍科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 141 1.01 3.82 0 44.43  
K867 子宮頸部(腟部)切除術 139 1.00 1.01 0 41.7  
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 130 1.01 4.12 0 46.92  
K861 子宮内膜掻爬術 114 0.00 1.01 0 46.9  
K879-2 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る) 77 2.12 7.94 0 58.3  

・子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの)
卵巣良性腫瘍・卵管炎等に対して、腹腔鏡下で卵管・卵巣を切除する手術です。
・子宮頸部(腟部)切除術
子宮頸部異形成・上皮内がん等に対して、レーザー等で子宮頸部の一部を切除する手術です。
・腹腔鏡下腟式子宮全摘術
子宮筋腫・子宮頸部異形成等に対して、腹腔鏡下で子宮を切断し、膣から子宮を摘出する手術です。
・子宮内膜掻爬術
組織診で子宮内膜異型増殖症と診断された患者さんに対して、子宮体部のどこかにがんがないかを明確にする目的で行われる手術です。
・腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がんに限る)
子宮体がんに対して、腹腔鏡下で子宮全摘(+両側付属器切除)+骨盤リンパ節郭清を行なう手術です。
手術を実施する施設は、5年以上の経験を有する常勤医師が年間20例以上手術実施等の条件を満たしている必要があります。

救急科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) 37 2.03 10.62 75.68 74.84  
K0811 人工骨頭挿入術(肩、股) 18 2.89 14.44 94.44 82.06  
K0462 骨折観血的手術(前腕) 17 2.18 9.24 17.65 44.18  
K386 気管切開術 16 10.63 27.06 75 79.06  
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) 12 0.00 26.08 91.67 74.67  

・骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿)
ギプス固定で治療が難しい複雑・重度骨折に対する外科手術です。
大腿骨骨折に対して、皮膚を切開し骨折した骨を合わせながらピン・プレート・髄内釘等で固定する手術です。
・人工骨頭挿入術(肩、股)
大腿骨・骨頭を切除し人工骨頭(金属・プラスチック・セラミック等)に置換する手術です。
・骨折観血的手術(前腕)
前腕骨骨折に対して、皮膚を切開し骨折した骨を合わせながらピン・プレート・髄内釘等で固定する手術です。
・気管切開術
気管の狭窄・閉塞で呼吸困難を生じる疾患(外傷・異物・癌等)や、喀痰等を排出困難な疾患(重症な肺炎や肺水腫)、誤嚥等の症例で適応となり、気道用のチューブを挿入するための気管切開口を確保する手術です。
・血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術)
血管が破れて出血した箇所に、経皮的に血管内に挿入したカテーテルを挿入し血液が流れないように、金属コイルや塞栓物質で血管を塞栓することで止血を行う手術です。

麻酔科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1901 脊髄刺激装置植込術(脊髄刺激電極を留置した場合) 11 0.00 9.00 0 72.09  
K1902 脊髄刺激装置植込術(ジェネレーターを留置した場合) - - - - -  
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) - - - - -  

・脊髄刺激装置植込術(脊髄刺激電極を留置した場合)
薬物療法、他の外科療法や神経ブロック療法で効果が認められない慢性難治性疼痛の除去、または軽減を目的として行われます。
脊髄にリード(電流を流すための電極が先端についている導線)を留置する手術です。脊髄に微弱な電気を流して、脳へ痛みの信号を伝わりにくくします。
・脊髄刺激装置植込術(ジェネレーターを留置した場合)
脊髄に刺激リードとジェネレーター(回路と電池を内蔵する刺激装置)を留置する手術です。トライアル治療をして、疼痛軽減した場合にのみ適応となります。
・抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合)
内服の医療麻薬でコントロールできない難治性のがん性疼痛に対して、脊髄くも膜下腔にカテーテルを挿入し、皮下に埋め込んだポートと呼ばれる装置から脊髄に直接、薬剤を投与するための治療です。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

7.その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)


DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - 0.01%
異なる 45 0.23%
180010 敗血症 同一 38 0.19%
異なる 73 0.37%
180035 その他の真菌感染症 同一 - 0.02%
異なる - 0.03%
180040 手術・処置等の合併症 同一 61 0.31%
異なる 12 0.06%

当院は、平成15(2003)年4月から 【診断群分類に基づく1日当たり定額報酬算定制度 (以下、DPC)】に、参加しました。DPCは、診断群分類別に病名・診療内容に応じて定額点数が定められており、患者さんの入院期間中、最も医療費がかかった 病名を1つ決定して、入院費を算定する仕組みです。 ただし、診断群分類に該当しない病名,外来診療,歯科,健康保険以外の入院(交通事故・労災・公災等),自費診療の入院等は、DPC対象外です。 

1)DPC
→ 診断群分類コード 先頭6桁のことです。例えば、010010××99×0××というコードでは、010010です。

2)傷病名
→ 診断群分類の疾患名です。例えば、180010には、「サルモネラ敗血症」「カンジダ性敗血症」等の病名が分類されており、180010 という診断群分類を代表する疾患名が、「敗血症」となります。

3)入院契機傷病名との同一性の有無
同 一 → 例えば、「貧血」と診断されて入院、「貧血」の治療に、最も医療費が かかった場合です。
異なる → 例えば、「貧血」と診断されて入院、「胃出血」の治療に、最も医療費が かかった場合です。

4)発生率
→ 〔入院契機傷病名と同一性の有無〕 を 区別した後に、集計期間中の全退院患者数に対する 発生率(DPCで請求した率)です。

上記の表から見ると、当院における敗血症は、入院から退院まで異なる病名であったケースは0.37%で、同じ病名であったケースは0.19%でした。他に入院から退院まで異なる病名であったケースで、播種性血管内凝固症候群は0.23%、その他の真菌症感染症は0.03%でした。

【参考】
・播種性血管内凝固症候群
がん,白血病,広範囲外傷,敗血症,胎盤剥離等の病気に伴って、通常は止血のため血液が固まる反応が、全身の細小血管内で発生します。 小さな血栓が無数に形成されることで、血管が詰まって臓器障害が起きやすくなり、血液を固める因子が減って出血しやすくなる状態です。
・敗血症
肺炎,尿路感染症等あらゆる感染症に伴って発生する可能性があります。感染を起因として、病原体を排除しようとする防御反応が過剰に現われる等、自身の生体反応が制御不能に陥ることで、重篤な臓器障害が引き起こされた状態です。早期の発見・治療開始が救命に繋がります。
・その他の真菌症感染症
健康な時は、人の皮膚・粘膜についた真菌(カビの仲間の総称)に感染しにくいですが、免疫力が低下すると感染しやすくなります。
・手術・処置等の合併症
特に外科手術においては、術前・術中・術後、感染症のリスクが伴います。手術・処置の刺激で、体の内部環境が乱れやすくなり、皮膚・粘膜を切開するため、病原体が侵入しやすくなります。また、患者さんの年齢や、血管が広がって血管壁が薄くなる、食事が取れず低栄養になるといったこと等も影響します。万全な医学管理を行なっていても、ある一定の確率で、術後の出血や手術創感染が発生する場合があります。

入院契機傷病と異なる予期せぬ症例に関しては、症例数、発生率ともに前年度よりも全体的に減少しています。
手術・処置等の合併症については、腹膜透析を行っている患者さんが腹膜炎を合併する症例等があげられます。

※10件未満の場合、-(ハイフン)で表示

更新履歴

2023/9/28