栄養部

栄養部は、「患者さんに寄り添い、食事で治療を支えます」という指針のもと、患者さん1人1人に合わせた栄養管理、疾病や身体の状態に合わせた食事の提供を行うことで治療に貢献することを目指しています。

病院食について

疾患に合わせた食事をご用意しております。口腔内の状態や食欲不振などで食事が取りにくい場合は、病棟管理栄養士が食事調整を行います。

2022年7月より、患者給食厨房は新本館地階へ移り温度管理が徹底され、今まで以上に安心安全を追求し、私たち給食に関わる職員のワークライフバランスにも配慮されたニュークックチルシステムを導入しています。
ニュークックチルシステムは、調理後に急速冷却し食事時間に合わせて再加熱し配膳する方法で調理作業の効率化が図れます。作業効率を向上させることで、個別対応や献立を充実させて参ります。
 

行事食

入院中でも季節や祝祭日を感じていただけるよう、季節にあわせた行事食を提供しています。また、入院中のお子様たちには、子供向けの行事食メニューも提供しています。

嚥下食(嚥下機能のレベルにあわせて調整した食事)を召し上がる患者さんにも、食べやすいように工夫し、見た目や味にもこだわった手作りのデザートを提供しています。いずれも毎回、当院の管理栄養士と調理師が試作を繰り返しながら考えたメニューとなっており、患者さんの入院中の楽しみとなるよう、心を込めて作っています。

料理を写真におさめられたり、行事食とともに添えているメッセージカードを持ち帰られる患者さんもいらっしゃいます。
  • 行事食
  • 行事食

栄養管理・栄養指導

栄養指導

入院・外来患者さんに個別栄養指導、集団栄養指導を行っております。食事に関して悩んでいることがある方は管理栄養士や主治医にお声がけ下さい。
お祝い膳

料理教室

食事療法を正しく理解して取り組むことは大切ですが、難しく感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

当院では、2019年3月に「第1回わくわく料理教室」を開催し、2023年3月に3年半ぶりに「第3回わくわく料理教室」を開催しました。今回は、「減塩」をテーマに旬の食材を使って、美味しく・簡単にできる減塩のコツを学び、実践しました。旬の食材ならではの味や食感、かつおだしのうま味、胡麻やマスタードの風味を生かし、1食当たり塩分2.1gの春の献立が出来上がりました。減塩に関する悩みを管理栄養士に相談し、参加者みんなで理解を深める場となりました。今後も、「家に帰って早速やってみよう!」と思える料理教室を開催する予定です。
 
※当院外来通院中の患者さんとそのご家族・知人の方が対象です。

旬の食材を使った減塩御膳

第3回


たけのこご飯
鰆のさっぱり照焼き
新じゃがのマスタードマヨ和え
菜の花の胡麻和え

手作り茶碗蒸し入り 秋の減塩献立


さつまいも入り雑穀ごはん
焼さんまとさっぱりトマトおろし
カンタン茶碗蒸し
柿入りなます

1食600kcalの春御膳

第1回


フライパンひとつで南蛮漬け
新じゃがのそぼろあんかけ
菜の花と桜えびの混ぜご飯
具だくさんみそ汁

食札コラム

2019年度嗜好調査結果より、ご自身の病院食の内容や食事の種類がわからないと回答された方が多いことがわかりました。そこで、食種や栄養量を記載している食札の内容を理解していただくことや、栄養や食事に関する知識を増やしてもらい、ご自身の食事内容を理解していただくことを目的に、栄養や食事に関するコラムを食札の裏面にのせています。夕食のお膳にのっている食札の裏面に「食事のひみつ」と題して食事や栄養の豆知識や、当院のレシピをのせていますので、ぜひご覧ください。
お祝い膳

研究・発表

「腎不全・腎移植総合管理センター」は、医師、薬剤師、看護師、臨床工学士、ケースワーカー、管理栄養士が一体となり、トータル・リーナル・ケア(全人的・包括的腎疾患治療)の概念に基づいて腎代替療法を専門的に行える組織として開設されました。その組織の管理栄養士として、入院中や外来時に栄養食事指導を行い食事療法の支援を行っている中で、腎移植レシピエントに対して食塩摂取量を調査しています。2013年6月1日~2019年5月31日までの6年間に腎移植を受けたレシピエントは男女合わせて64名であり、推定食塩摂取量は1日平均8.0gでした。日本人の平均は10.1gですので減塩に取り組んでいる結果は見られますが、6g未満を目指して移植腎の機能を保持するために指導を継続しています。
 
当院では「患者さんに寄り添い、食事で治療を支えます。」という指針のもとに食事を提供しています。その中でがん治療中の患者さんは副作用により食事が思うように食べられない現状があります。そのような食欲不振をきたしている患者さんに少しでも美味しく、かつ栄養があり治療の支えになる食事の提供を日々考えています。第23回病態栄養学会「レシピコンテスト」では「がん治療中の支援食」として、食欲不振の患者さんでも食べやすく、見た目の圧迫感も少ないひとくちサイズのプチサラダクレープのレシピを、当院の調理師と共に考案し発表しました。今後も患者さんに喜んでもらえて、楽しみにしてもらえる食事を提供したいと思います。
お祝い膳

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