小児心臓血管外科専門外来について
小児心臓血管外科
狭心症、心筋梗塞、弁膜症そして大動脈瘤といった大人の心臓病にくらべて、小児の心臓病では欠損、低形成、左右の血管や心室が入れ違っているなどの形状の異常(奇形)とその程度が様々に絡み合い、単純な欠損孔から複雑な奇形まで一人一人のお子さんで違った病態を形成します。多くの場合手術的な治療が選択されますが、手術法の選択と外科医の技量だけでなく、小児科医による病態の的確な診断と各種の薬物療法、そして麻酔・体外循環・手術後の集中治療分野のチームワークが手術の結果の向上に必要です。このために小児の心臓病を専門とする小児科医、心臓外科医、そして麻酔科医の連携に看護師、体外循環技師、そして各分野の専門スタッフが加わるチーム医療が大切です。
現在、北大阪地区の人口は174万人で、このうち約40万人が子供です。そして年間約2万の新しい命が誕生しています。そのお子さんたちの“心臓のかかりつけのお医者さん”になれることを願って、現在の小児科での循環器専門外来に加え、2006年4月より心臓血管外科に小児心臓血管外科専門外来を開設しましたのでご案内申し上げます。なおこの外来は、次の4つの点を基本方針としております。
- 本院小児科循環器専門外来または他の医療機関から手術を目的としてご紹介戴いたお子さんとご家族の方に、心臓エコー検査や心臓カテーテル検査などの結果をもとに、心臓の病気の説明と手術の必要性の有無、手術が必要となればその術式と危険性、心臓手術に特有な体外循環(人工心肺)などについて説明をいたします。
- 手術後のお子さんの定期的な検査と診察を小児科循環器専門外来担当医と連動して行います。また同時に初めにご紹介下さった先生方にお子さんのお受けになった手術などの治療内容や結果をお伝えし、地域に密着した連携を図ります。
- 他の医療機関を御受診中のお子さんとご家族にセカンドオピニオンの提供を行います。また、他の医療機関へのセカンドオピニオンをご希望のお子さんとご家族に情報提供の準備も行います。
- 心臓病を持つお子さんとご家族のご相談、ご質問を随時お伺いし、ご説明致します。
心臓病と診断されて、小児科の先生に手術を勧められたお子さんは勿論、不安や疑問をお持ちの方も一度当科専門外来にご相談ください。どのようなご相談、ご質問でもことの大小に関わらず応対します。お気軽に下記までご連絡下さい。
心臓血管外科・小児心臓血管外科(代表):072-683-1221内線2342
- 小児心臓血管外科専門外来:毎週水曜日
- 小児科(循環器専門外来):毎週月曜日、水曜日
小児心臓病ホットラインEメール:kidsheart@osaka-med.ac.jp