肺がんを中心とした胸部悪性腫瘍、気管支喘息などの閉塞性肺疾患、間質性肺炎、感染症、睡眠時無呼吸症候群など、当科で診療を行う疾患は多岐にわたります。また、疾患だけでなく、長引く咳等の生活の質を著しく低下させる症状の診断や治療にも対応しています。
従来予後が極めて不良であった肺癌も、採取した検体から遺伝子レベルでがん細胞のプロファイルを解析する事により、その腫瘍に選択性の高い分子標的治療(がんゲノム医療)やがん免疫療法の導入を行う“がん個別化医療”を実践する事により、治療成績が格段に向上しました。また抗がん薬の投与は外来通院での治療が主流となり、仕事と治療の両立も可能となっています。治療成績をさらに向上させ「未来の標準治療」を開発する治験・臨床試験にも積極的に参加・実施しています。
一方、喘息診療も過去10年間で著しく変化しています。呼吸機能検査、アレルギー検査や呼気中一酸化窒素濃度の測定に基づき、さらに必要に応じて生物学的製剤も併用する事により「患者さん一人一人のタイプに応じた臨床的寛解を含む最適な喘息治療」が可能となっています。
当科では院内カンファレンス等を介して多職種が連携して安全・安心で質の高い医療を提供できるよう心懸けていますので、是非私共にご相談ください。