11月は、子宮頸がん予防啓発月間です
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トピックス
地域医療への貢献を第一の目標に診療科横断的な体制で臨んでまいります
皆様
この度、アレルギーセンターを開設いたしました。センター長の寺田哲也と申します。
地域医療へ貢献を1番の目標としたアレルギーセンターの運営を目指し、職員一同頑張ってまいりますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
アレルギー疾患は複数の疾患を同時に持つことが多く、また幅広い年齢層に渡るため、単独の診療科ではなく多診療科、多職種連携に基づく総合的な診療が求められています。センターを開設することで、アレルギー疾患患者の診療情報を共有し、各診療科での診察、検査をスムースに行える体制を整えてまいります。具体的には水曜日の午後に各科のアレルギー専門医の診察をセンター枠として設け、診療科横断的検査および治療を集約することにいたしました。呼吸器内科、小児科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科の各診療科のアレルギーを専門とする医師、看護師、薬剤師、栄養士、臨床検査技師からなる専門医療集団ですが、「気道チーム」、「小児チーム」、「皮膚感覚器チーム」の3つのチーム編成で対応いたします。
また、市民の方を対象としての講習会を充実させたいと思っています。喘息患者に対する吸入指導や、食物アレルギー患者への栄養指導からアナフィラキシーに対するエピペン講習会など、座学のみならず実習形式の講習会を企画し、地域医療を担う先生方と住民の皆様とでアレルギー疾患に対する対応を学んでいきたいと思います。
アレルギーセンター センター長
耳鼻咽喉科・頭頚部外科 医長
日本アレルギー学会指導医、日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会専門医、日本癌治療学会専門医
米国カルフォルニア大学ロサンゼルス校留学
専門は鼻アレルギー、鼻副鼻腔疾患、頭頚部腫瘍を含めた感覚器すべてに携わる。
趣味は、テニス、登山、マラソン、ゴルフ、そして犬と遊ぶこと
アレルギーセンター 副センター長
呼吸器内科・呼吸器腫瘍内科 科長
日本アレルギー学会専門医、日本内科学会指導医、日本呼吸器学会指導医、日本呼吸器内視鏡学会指導医、JBCTがん治療認定医、日本結核・非結核性抗酸菌学会認定医
専門はアレルギー性肺疾患から睡眠呼吸障害まで呼吸器全般に携わる。
趣味はポタリング(琵琶湖をママチャリで1周した事がある)、読書、映画鑑賞
気道(air way)は呼吸を通して様々なアレルゲンにさらされます。このため、上気道ではアレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎、下気道では気管支喘息やアレルギー性気管支肺アスペルギルス症といったアレルギー性疾患が生じます。本院では上気道のアレルギー疾患は耳鼻咽喉科が、下気道のアレルギー疾患は呼吸器内科がそれぞれ担当しています。しかし、上気道の疾患と下気道の疾患は互いに影響を及ぼしあうため、双方に対して同時に治療を行う必要があります。
2019年より呼吸器内科と耳鼻咽喉科は“one airway one disease”の考えに基づき、合同カンファレンスを開催し連携をとりながら気道に生じるアレルギー疾患の治療を行ってまいりました。この度アレルギーセンターの「気道チーム」が立ち上がり、呼吸器内科と耳鼻咽喉科のメンバーが参加することとなりました。より密な連携をとり、気道アレルギーの診療レベルを高め、三島医療圏のアレルギー診療に貢献したいと考えております。
また治療だけでなく、地域にお住いの方々を対象とした公開講座や、吸入指導を通したアレルギー疾患についての知識の普及や、アレルギー疾患対策基本法が求める「患者さんを中心とした医療連携ネットワークサークル」構築にあたり、近隣の医療機関や診療所、薬局等との連携において中心的な役割を果たせるよう邁進していく所存です。
皮膚感覚器チームは、重症のアトピー性皮膚炎や難治性の慢性蕁麻疹、重症薬疹および接触皮膚炎などの皮膚アレルギー疾患や、難治性のアレルギー性鼻炎や再発を繰り返す好酸球性副鼻腔炎、重症アレルギー性結膜疾患などを主な対象にします。聴覚・味覚・嗅覚などの五感に関わる耳鼻咽喉科領域のアレルギー疾患に加え、全身疾患に関連した多彩なアレルギー症状・疾患に対して各診療科単位でなく、アレルギーセンター内での密な連携による横断的診療形態の構築を行い、多様な治療選択肢をご提示したいと思います。また、院内の診療体制だけでなく、近隣の医療機関や診療所、薬局等とも連携を密にとり、三島医療圏のアレルギー診療レベルの向上に寄与できるよう、精進してまいります。
実習を含めた市民公開講座などを通し、アレルギー疾患とその治療法やセルフケアの実践方法などを市民の皆さんと共有し、三島医療圏のアレルギー診療に貢献してまいりたいと考えております。どうぞ宜しくお願いいたします。
アレルギー体質のあるお子さんが、次から次へといくつかのアレルギー疾患を発症していく現象を「アレルギーマーチ」と呼びます。このマーチはアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎へとつながっていきますが、早い段階で介入しておけば、このアレルギーマーチを予防できる可能性が高まります。
小児においても、アレルギー性疾患は、年々増加傾向にあり、重症化した場合は、本人および家族のQOLは大きく低下するため、早期の適切な治療が必要です。
アレルギーセンターの小児チームは、中学生までのお子さんを対象に、小児の総合アレルギー診療医として、ガイドラインに基づいた診療を行います。主に小児科医が担当しますが、より専門的な診察、治療介入が必要な場合はアレルギーセンター各科と連携し、総合的かつ包括的に診療を行います。センター化によって成人期への移行期医療の提供も、円滑に進められる可能性が広がりました。
またご家族以外にも、近隣の保育所、幼稚園、小中学校職員を対象とした講演会を積極的に行い、アレルギー疾患に対する指導や啓発活動にも力を入れていきたいと考えています。
アレルギー疾患でお困りのお子さんがいましたら、是非ご紹介ください。