学生の皆様へ

病院薬剤部

教育制度について

  1. 1年目

    当院はプリセプター制度(※1)を導入しており、研修プログラムに沿って調剤業務(内服・外用・注射)や医薬品管理業務などの初期研修(3ヶ月間)を行います。その間、クリニカルラダー評価(※2)で習得度を確認し、業務に苦手意識が出ないように反復して行います。10月頃からは、順次病棟に配属されて病棟業務など、病院薬剤師として行うべき業務の習得を目指します。
     
    また、1年目には調剤・注射・DI、薬品管理などに関する講義や各薬剤の特徴や添付文書の読み解き方などを自身で考える時間も設けており、基礎知識を身に着けるためのサポートを行っています。
  2. 2年目

    1年目で培った知識や病棟で得た経験から、普段行っている病棟業務から『ふとした疑問』を抱くようになります。2年目はその『ふとした疑問』をそのまま終えるのではなく、そこから『クリニカルクエスチョン(臨床的疑問)』に導くための技術を習得するために、論文の読み解きを学びます。その一環として、2年目の後期に抄読会を行っています。抄読会とは普段の病棟業務で浮かんだクリニカルクエスチョンに関連する英語論文を探し、その内容を理解して他者へ発表することです。また、多くの診療科に渡って必要とされる『がん』『緩和』『感染症』『糖尿病』『栄養』の専門知識が習得できるよう、講義を行うなどしてサポートしています。
  3. 3,4年目

    3年目からは将来の学会発表に向けて、担当病棟の症例を対象とした症例報告や日常の病棟業務から生まれたクリニカルクエスチョンについての臨床研究などを行い、薬剤部内で成果発表を行っています。さらに普段行っている業務に加えて、各業務(内服・外用、注射、医薬品管理業務、院内製剤など)担当グループに分かれ、後輩指導や業務改善の提案などを行うようになります。
  4. 5年目

    知識が習熟してくる5年目以降は、認定・専門薬剤師の取得を目指します。当院はがん専門薬剤師研修施設や薬物療法専門薬剤師研修施設などの研修施設認定を受けており、認定・専門薬剤師の取得に必要な要件を業務の中で自然と満たすことができます。また、認定・専門薬剤師の資格がある薬剤師も多数在籍しており、症例報告の記載方法やアプローチの仕方など様々な面でサポート体制が整っています。
※1プリセプター制度
プリセプター制度とは、一人の新人薬剤師(プリセプティ)に一人の先輩薬剤師(プリセプター)がつき、マンツーマンで教育・指導する制度です。プリセプターは主に3~5年目の薬剤師が担当するので、困ったことも尋ねやすく、指導&成長を援助しやすい環境になっています。

※2クリニカルラダー評価の導入
クリニカルラダー評価とは、能力開発・評価システムの1つになります。薬剤師におけるクリニカルラダーの導入実績はまだまだ少ないですが、当院では、業務・領域ごとに薬剤師の到達目標を段階的に設け、各段階において期待される能力と到達度・評価を可視化しています。クリニカルラダーの活用により、目標に対する進捗を確認しながら次のステップを目指すことが可能になります。

ある薬剤師の一日

当院のある薬剤師の1日の業務になります。ご参考ください。

先輩職員の声