放射線腫瘍科

患者さんへ

当科では、癌などの悪性腫瘍に対して、放射線治療を行っております。高齢化によるがん患者の増加を背景に、地域のみなさまのニーズに的確に応え、最新の機器と技術によって治療をおこなえるよう体制整備をこころがけております。近年の放射線治療の技術的進歩は目覚ましく、より副作用の少ない治療効果の高い高精度治療が実現可能となってきました。また、手術や薬物療法などの他の治療法を組み合わせた最適な集学的治療を提供できるよう、各科との連携強化にも努めています。セカンドオピニオンにも対応していますので、どうぞご相談にお越しください。

※当科は完全予約制のため、事前にご予約をお願いいたします。

当科の特色

  1. 強度変調放射線治療（IMRT：intensity-modulated radiation therapy）脳腫瘍、頭頸部癌、前立腺癌、術後子宮頸癌など
  2. 体幹部定位放射線治療（SBRT：stereotactic body radiation therapy）早期肺癌、肝臓癌、転移性肺腫瘍、転移性肝腫瘍など
  3. 前立腺癌の放射線治療強度変調放射線治療（IMRT）、ヨード125永久刺入組織内照射
  4. 集学的治療、化学放射線療法頭頸部癌、食道癌、肺癌、膵臓癌、子宮頸癌、膀胱癌など
  5. 過酸化水素を用いた放射線増感剤の臨床研究（コータック：KORTUC）
  6. 密封小線源治療（前立腺癌、子宮癌、頭頸部癌、乳癌など）
  7. 非密封放射線治療（塩化ラジウム223骨転移治療）
  8. ホウ素中性子捕捉療法（BNCT：boron-neutron capture therapy）
対象：切除不能局所進行または再発頭頸部癌   
関西BNCT共同医療センターにお問い合わせください。

主な対象疾患

  • 膀胱癌に対する治療は基本的に全摘ですが、当院では膀胱温存を目指した治療を腎泌尿器外科と連携して行っております。
  • 乳房温存術後に放射線治療を行っております。当院では通常治療のほかに短期照射も行っております。
  • 前立腺癌に対する強度変調放射線治療（IMRT）や組織内照射を実施しております。IMRTでは通常分割照射のほかに短期照射も行っております。腎泌尿器科と連携して、必要に応じてホルモン療法を併用します。
  • 手術ができない症例には、耳鼻咽喉科・頭頸部外科と連携して、化学療法併用の放射線治療（IMRT）を実施しております。放射線治療後の再発に対しては、ホウ素中性子捕捉療法（BNCT）を実施しております。
  • 早期肺癌の標準治療は手術ですが、手術非適応症例や手術拒否症例に対して、体幹部定位放射線治療（SBRT）を実施しております。また、転移性肺腫瘍についても、少数個であればSBRTを実施することがあります。

その他の疾患・症状

  • 上記のほかにも、局所進行肺癌、食道癌、子宮頸癌などに対して、化学療法を併用した化学放射線療法を実施しております。
  • 放射線治療は、疼痛や出血、気道狭窄や静脈閉塞などに対する症状緩和に非常に有効です。特に骨転移対する疼痛緩和目的の放射線治療は有効性の確立された治療です。

主な検査

放射線治療の実施に際して、治療用CTを撮像します。
治療部位に応じて、マスクやクッションなどの固定具を用います。
CT撮像から治療開始までに、通常照射では数日から1週間、高精度治療では1から2週間の準備期間を要します。
治療開始後は週1回診察を実施します。治療後は必要に応じて経過観察のための診察を実施します。

臨床指標

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施設認定

  • 日本医学放射線学会放射線科専門医修練機関
  • 日本放射線腫瘍学会認定施設
  • 日本核医学会専門医教育機関

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