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心室中隔欠損と肺動脈狭窄を合併した完全大血管転移症 :TGA, VSD, PS

「心室中隔欠損欠損を合併した完全大血管転位症:TGA、VSD」の状況に肺動脈弁狭窄が合併しています。このため「心室中隔欠損欠損を合併した完全大血管転位症」と違い、肺への血流の増加はなく、むしろチアノーゼを示します。

ただし、肺動脈弁狭窄が高度な場合は、肺への血液の流れを増やすために早い時期に手術(ブラロックシャント手術:「ファロー四徴症:TOF」参照)を必要とします。

首服(根治)手術は、左心室の血流がVSDを通って大動脈に流れるようにパッチを右心室内に縫いつけ、同時に肺動脈と右心室流出路の再建を行います(ラステリー手術)。通常はお子さんが大きくなってから(通常1-3歳)行われます。

肺動脈と右心室流出路の再建に、通常弁構造を持った導管を右心室と肺動脈の間に繋げることが広く行われていますが、われわれはお子さんご自身の組織を使った修復に努めています。

よくあるご質問

  • TGA,VSD,PSとはどのような病気ですか?
    TGA,VSD,PSは、完全大血管転位症(TGA)に心室中隔欠損症(VSD)と肺動脈狭窄症(PS)が合併した複雑な先天性心疾患です。大動脈と肺動脈の位置異常に加え、肺への血流が制限される特徴があります。
  • TGA,VSD,PSは重症の先天性心疾患ですか?
    はい。複数の形態異常が組み合わさった複雑先天性心疾患であり、専門施設での段階的治療と長期的なフォローアップが必要です。
  • TGA,VSD,PSは胎児診断できますか?
    はい。胎児心エコー検査によって出生前に診断できる場合があり、出生後の治療計画に役立ちます。 
  • なぜチアノーゼが起こるのですか?
    肺動脈狭窄によって肺へ流れる血液量が少なくなるため、酸素化されていない血液が全身へ送られ、チアノーゼが生じます。
  • TGA,VSDとTGA,VSD,PSの違いは何ですか?
    TGA,VSDでは肺血流が増える傾向がありますが、TGA,VSD,PSでは肺動脈狭窄があるため肺血流が制限され、チアノーゼが目立ちやすくなります。
  • どのような症状がありますか?
    チアノーゼ、多呼吸、息切れ、哺乳不良、体重増加不良などがみられます。肺動脈狭窄の程度によって症状の強さは異なります。
  • 新生児期から治療が必要ですか?
    肺動脈狭窄が強い場合には出生後早期から肺血流が不足するため、早期治療が必要となることがあります。
  • ブラロックシャント手術とは何ですか?
    肺への血流を増やすために人工血管を用いて体動脈と肺動脈を接続する手術です。根治手術までの間に肺血流を確保する目的で行われます。
  • ラステリー手術とはどのような手術ですか?
    多くの場合、お子さんの成長を待って1〜3歳頃に実施されます。肺動脈や全身状態を評価しながら時期が決定されます。 
  • ラステリー手術後は普通の生活ができますか?
    多くのお子さんはチアノーゼが改善し、学校生活や日常生活を送ることが可能になります。ただし定期的な心機能評価が必要です。
  • 右心室と肺動脈をつなぐ導管とは何ですか?
    根治手術で使用される人工血管または弁付き導管のことで、右心室から肺動脈への血流経路を作る役割があります。 
  • 手術後に再手術が必要になることはありますか?
    はい。成長とともに導管が小さくなることや、導管の機能低下によって将来的に交換手術が必要になることがあります。
  • 成人後も通院は必要ですか?
    はい。導管機能、不整脈、右心室機能などを継続的に評価するため、成人先天性心疾患専門外来での長期フォローアップが推奨されます。